魔法戦隊マジレンジャー ステージ16『門の鍵〜ウザーラ・ウガロ〜』
海辺には、見目麗しい記憶喪失者が良く似合う……のか? ロケ地としてはお馴染みの岸壁をフラつくお嬢さん(演・山内明日)から、今回のお話は始まりました。
パペットを手に「おっとっと、どこ行くんだいお嬢ちゃん。みーつけたv」ツムラのボディーソープCMを思わせる声音で立ちふさがる、パンク系少女幹部のナイ(演・ホラン千秋)に驚いて振り向けば、
黒いパラソルで退路を断つゴスロリ系少女幹部のメア(演・北神朋美)が「ばぁv もう逃がさないんだから」。
カサに驚いたイノシシみたいに逃げ惑うお嬢さん。 「ン・マ様が反応したんだもん」『間違いない』何気に日曜朝は長井秀和タイムでしたなぁ。 「ふーん、こんな顔してたんだ」「してたんだ」笑いながらお嬢さんを水際に追い詰めたナイとメアは、妖幻密使バンキュリア(声 渡辺美佐)に合体(早いよ〜)「ずっとあんたを探してたのさ」。
その時、ドコからともなく跳んできた魁(マジレッド 演・橋本淳)が、バンキュリアにキーック! が、頑張ってるね〜、素面アクション「大丈夫? 早く逃げて」お嬢さんを庇って凛々しいところを見せちゃいます。 その直前のフォーリンラブと言うには妙に厳しい見つめ合いは……ナンジャラホイ。 「逃がすもんか!」逃げるお嬢さんを追うバンキュリアの前に立ちふさがったのは、少し遅れて駆けつけた小津兄弟の上4人。
「冥獣反応を追ってきて見れば、お前だったかバンキュリア」長男・蒔人(マジグリーン 演・伊藤友樹)が吠えてる間に、 そのバンキュリアの横をシレっと抜けてきたとしか思えないタイミングで魁も列に並び、マジレンジャーに変身。物影から「え゛?」と目を丸くするお嬢さんの前で戦闘開始。 「なんで来んのさ、このおジャマムシどもが」花火吹くバンキュリアに、レッド・イエロー・グリーンが突っかかって、軽く体術であしらわれ、 ブルーとピンクのコンビ攻撃も阻まれ、再チャレンジのレッドはコンボ叩き込まれてゴロゴロ……それでも立ちふさがるマジレッド。
「逃がさないよ、どきな」「何であの人を襲うんだ」「あの女が門の鍵だからだよ」うわちゃー、バンキュリア様の知能がどんどん下がってるよー。 レッドは“何で”と聞いてるんだから、顔が気に食わないとか言っときゃいいのに「フン、とぼけんじゃないよ。知ってて邪魔したんだろォ。今はお前等の相手をしている場合じゃないんだよ」 って言うか、ベラベラ情報開示してる場合じゃないっつーか……ああもう、バンキュリア姐さんにゃ、アバンタイトルから爆笑させていただきました。
「やばいぜ」腕組みする次男・翼(マジイエロー 演・松本寛也)から始まったAパート。 「門の鍵が見つかれば、インフェルシアは大軍勢で一気に攻め込んでくるって前に言ってたよね」不安そうな説明ゼリフは長女・芳香(マジピンク 演・別府あゆみ)。 「急いで、さっきの人を、バンキュリアより先に見つけ出さないと」次女・麗(マジブルー 演・甲斐麻美)があとを継いで方針定め 「よし、みんなで手分けして探そう」長男の命令で街に散る5人。そして公園で空を見上げオルゴールのメロディーを口ずさむお嬢さんを見つける魁ちん「マジトピアの歌をなんで?」 しかしこのシーン、風に舞う葉と足元に下りてくる小鳥達の合成や演技が不自然で、新緑を枯らし鳥をヘタりこませる恐怖の鼻歌にも見えちゃうのが、いとヲカシ。
地底冥府インフェルシアでは、凱力大将ブランケン(声 江川央生)にバンキュリアがオシオキされてました。 ただ、情報を敵に漏らした件ではなく「ようやくその鍵を見つけたというのに何を手間取っておるのだ」“門の鍵”を取り逃がした件だけってのが、なんだかなぁ。 しかし、今までの作戦ってン・マの直感(=あてずっぽう)で冥獣暴れポイント決めて、運が良ければ“門の鍵”も殺れるかもって、宝くじ的なモノだったンかい(効率悪すぎ)。 「みろ、ン・マ様もお怒りだ」階段に叩きつけられ分裂したナイとメアに「これ以上待たせたら、貴様等のどちらかを冥獣ドモのエサにして、もう片方にはその様子をとっくりと眺めさせてやる」 実行したら、日曜朝7時には放映できそうにもない上に、ナイメアファンが紡ぎ出す視聴率を失いかねない脅しかけるブランケン様。
さて、魔法の部屋に保護された“門の鍵”のお嬢さん。壁にかかってた魁の魔法のホウキがいたくお気に入りの様子です。 『天空界のやすらぎ』を歌ってたならマジトピアに縁のある方だと推理するマンドラ坊や(声・比嘉久美子)「ですが、僕チンは存じ上げないでござりますです」物知りのようで世間狭いコトが今回ばれちゃいました(まぁ、植物だし……な)。 「って言うか、そもそも門の鍵ってナンだよ」わたしたち、何にもわかってないんだよね「これはやっぱ、本人に聞いて見るしかない」と 小津家代表で蒔人が事情聞こうとしても、お嬢さんは魁の背中にピトっ。
「あれー、ちょっとちょっと。そういう関係?」蒔人の背中にピトッとくっついてお嬢さんのモノマネしながら、からかう芳香姉ちゃん「魁ちゃーん。山崎さんがスキって言ってんじゃないの?」 そんなんじゃない、名前も何も覚えてない記憶喪失だからと、説明になってない言い訳の末っ子は、銀の腕輪の鈴に注目して「とりあえず、名前がないと不便だし。その鈴の音にちなんでリンって呼んでもいいかな」話しそらすように命名式。 魁に名前付けてもらって喜ぶリン。しかしピアノが弾けるからピアノマンってのと、大差ないネーミングですな。
リンの、記憶を取り戻させようと、ローブ姿の翼は定番の鍋かきまぜ開始。 「良かったね、リン。ちぃ兄の薬を飲めば記憶がもどるって」ホントの名前とか全部わかると喜ぶ魁。 でも“元のリン”に戻れると聞いた直後、お嬢さんは翼を突き飛ばし、鍋をひっくり返して魔法部屋から飛び出しちゃいました。 「まずいぞ、今外に出したら危ない」火を使ってなかったのか、あの黒ローブは耐熱効果もあったのか、そこそこ平気そうな翼に駆け寄る芳香以外は、次男ほったらかしてお嬢さん探しに飛び出します。 普段家の事は何もしない芳香だけど、こういうシーンみると一番面倒見はイイかも知んない。
さて、インフェルシアでは「より深き闇を身にまとい、黒の魔法力を最大限に高める。あと少し、あと少しで完成する」魔導騎士ウルザード(演・磯部勉)がなにやら儀式のド最中。 以前チクられ暗殺されそうになった仲なのに、助け求めてきたバンキュリアに、呪文とアドバイスです。 おそらく、その女は五色の魔法使いたちが匿っている、だが「やつらは未熟、必ずスキがでる。そこを見逃すな」ウザーラ・ウラロと五感、身体能力、全てをパワーアップさせる、潜在能力を引き出す魔法かをかけます。
「体が熱い、この全身に漲るパワーは何」顔を光らせ爪伸ばし、パタパタ飛び回るバンキュリア「あーら、ステキ」 ただ、恩に着ると立ち去るバンキュリアを見て「全てはン・マ様の為に。俺はいま少し力を蓄える」とか言ってるのは本心なんだかナンナンだか。それにしてもマジレンジャーにも時々親切だったりするウルカイザー、やっぱ面倒見のよさは全キャラ1……かもしんない。
ボウガンに矢をセットするナイ「呪殺の暗黒自動弓銃」。「あたしはこれ。よっいしょっと、破滅の爆裂大回転砲」ガトリングガン抱えるメア。 折角パワーアップしたのに、1/2にしなくても〜。まぁ、巨大武器と女の子の取り合わせは可愛いから、いっかな。 「お、それいっちゃうメア」「いっちゃうよナイ〜」「今度こそ、あの魔法使いのガキどもと」「門の鍵を」「ギッタンギッタンの」「めったメタに」『やっちゃおっか♪』ちょっと手のあたりにサキュバス入ってますよ、ナイちゃ〜ん。
デカピンク……もとい菊地美香が歌う挿入歌をBGMに、街を彷徨ってたリン(仮名)ちゃんは、心ここにあらずといった調子で空を眺めてばかり。 トラックの運ちゃんには「どこみてんだ!」と怒鳴られるし、空に手を伸ばして空中に踏み出しちゃうしと、冥獣なんか差し向けなくてもほっとけば事故死しそうです。 ナイスタイミングで来合わせた魁が車をマットに変えて危機一髪を救ってお姫様ダッコ(でもあんなに弾むマットは不良品ですぞ魁チン)。 「何してんだよ、あぶねーじゃねーか」記憶が戻ればみんな助かるのに、何で薬飲むのを嫌がるんだと、背を向けてたリンの肩掴んで強引に顔見て、涙にビックリ。
「どうだ、彼女は見つかったか」「どこにもいない」なんて上の兄弟がやってる大階段に、赤い薬ビン持って翼が合流「出来たか翼」。 その頃、魁は連絡もせずにリンと土手でマッタリ中「思い出したくないってことは、辛い記憶かも知れないよな。ごめん、リンの気持考えてなかった」 誠実に謝っても空ばかり見てるリン。「空……空に憧れてるのか? よし、行こう」なんと魁はスカイホーキーで空のデートにご招待「どう、リン。俺たち今、空を飛んでるんだぜ」 「空、とんでる」「うん」初めて声を上げて笑ったリンとともにアクロバット飛行したり雲海見下ろしたり、楽しそうだなぁ。 飛び立つ時と下りた時にマジレッド姿なのはバンク活用の為で、途中でホウキ共々変身解除して跳びまわってるのは、CG合成の手間を少しでも軽減するため……かな。
「スカイホーキーで空中デートなんて、やーるじゃーん」芳香は冷やかし、 「魁!」蒔人は睨みつけ、「ふざけてる場合?」バンキュリアが狙っているのにと、麗はお説教。 でも、さっき酷い目に遭わされた翼だけはとっても冷静「思いやりのある、思い出し薬だ。味は苦くないようにしといたから」バファリンのCMコピーみたいですが、リンが信頼している魁の色(赤)なのも、思いやりですか、ちぃ兄ちゃん? 迷う魁の手から、微笑んでビンを取ったリンは、決意をこめて一気飲み「リンは勇気を出して記憶を取り戻す決意をしたんだ」尊敬こめて見守っていた魁は矢の気配感じて「危ない!」 振り向けば、コンクリートに突き立つ呪いの矢。
「んー、残念。でもウルザードの魔法、効くねー。地上に出たら、お前等の匂いすぐわかったよ」「わかったよ」いつの間にか飛び道具の意味が無いほど接近してたナイとメア 「その女をこっちによこしな」「よこしな」合いの手セリフだと妙に落ち着くのは、魁とリンの関係と同じで、インプリンティングってヤツかな、やっぱ。
「ふざけんな、誰が渡すか」リンを背に庇う魁たちを見て「そう言うと思った」「思った」「じゃあ」「みんなまとめてイッちまいな!」 メアは高笑いしながら破滅の爆裂大回転砲を撃ちまくり、決め文句もポーズも無しに慌てて変身のマジレンジャーは初撃をマントで防御。ただ、コンクリート壁を練成してリンを庇ったレッド以外は、なにやら、ぶっ飛ばされているような? 「はっはっはっ、よわっちぃ」「よわっち〜」おいおい、変身術とかウィンドバリアとか水の壁とか樹での防御とか、色々あるだろ他の連中も〜
「リン、逃げろ」コンクリート壁が限界になって、スタジアムの柱の影へとマル対逃がしたマジレッドは、ジャンプして反撃しようと試みますが、相手は動体視力もパワーアップしてるっぽい飛び道具使い。あえなくナイのボウガンで撃墜されちゃいました。 「凄い武器だぞ」「コレじゃ攻撃できない」ピンチのレッド達を見て、手にしてたビンを落っことし、鈴の音と呼応する胸の動悸に耐えてる風情のリンちゃん……恋ですね!? じゃなくてイヤボーンの法則による記憶回復の兆候っスね。
「俺にまかせろ、コイツを撃てばヤツは倒せる」イエローってば、何時のまに“暁の結晶”の予備まで作ってたんだか。 一瞬青ざめたナイとメアは『やっちゃおっか』で合体してバンキュリアに戻り「面白い、撃ってご覧よ」と手を広げ、腹に受けた暁の結晶を口からペッ! 少し溶けてる結晶を踏みつけ「クィーンバンパイアのこの私に、同じ手が通用すると思ってるのかい」大型飛び道具2丁をワキに構えて勝ち誇ってますが……合体しなきゃやられてたのかな、もしかして。
再び銃弾とボウガン連射に倒れるマジレンジャー。主役補正のお陰か1人立ち上がるマジレッド。「リンが教えてくれたんだ。勇気を出して前に進めって!」 マジスティックソードで飛んでくる弾と矢をキンコンカンと弾きつつ、ボウガン蹴り上げてストートパンチ……あのー、魁チン。この戦法はリンではなくステージ14で翼に教えてもらったんじゃ? 「リンには絶対に指一本ふれさせない!」息弾ませて夕日の中で宣言するのは青春だけど、ちんたら啖呵切ってるから「調子に、乗んじゃないよ!」ガトリングガンを至近距離で撃たれて行動不能になっちゃいました。 まあこの距離で致命傷にならない銃ってのも、ヘタれの極みなんだけど。
「お前等、そこで寝てな」動けない5人を尻目に、棒立ちになってるリンに銃口向けるバンキュリア「ついに門のカギを葬り去る時がきた。これできっと、ン・マ様もお喜びくださる……消えな!」
叫ぶマジレッドの目に映ったのは、銃弾の雨アラレの中、光のオーラに包まれて平然と立ってるリンの姿。
急速に沈む日、銀色に輝きを増す月の光。なんだかロマンシングサガ最終決戦みたいな雰囲気の中、額に頂いた三日月からアラビア風のベール形成して、某月の美少女戦士の決め技みたいなポーズで見得きるリンちゃん。
「冴える月影のエレメント、天空聖者ルナジェル!」
なんだか、ハリケンジャーの御前様を思わせる新キャラの登場に、撃たれたダメージも忘れてぼーっと立ち上がるマジレンジャーたち。 ンロロロ…のン・マ様は、池の中で目ン玉ひんむき、「これは」とウルザードが地上を見上げていた頃、「何ですって」首かしげてたバンキュリアは「なんだか知らないけど、素直に逝っちまいな!」やられパターンの典型セリフ吐きながら、見てくれは重火器なのに豆鉄砲並の威力しかない破滅の爆裂大回転砲を発射。 もちろんルナジェルには効かないわ、何処からか出した杖から放たれる、いてつく波動みたいな光を受けて、武器を失うわダメージ受けるわと散々。 「よーし、今だ」レッド主導の月を背負ってのファイブファンタスティックキック受けて「まさか、こんな事に」逃げ帰っちゃいました。ああ、これでナイとメアのどっちか片方は冥獣のエサか。ああ、日曜7時半の楽しみが……
「驚いた、マジトピアに関係ある人だとは思っていたけど」「まさか、天空聖者だったとは」「あのバンキュリアを一撃でブッ倒すとはな」「凄いよね〜」変身解いて、驚きと尊敬の目で、ルナジェル見つめる小津兄弟。 1人、空中デートした魁だけは畏れること無く「改めて宜しくな。これからは一緒に戦おうぜ」親しげに話しかけますが「あなたは魔法使いの戦士としては甘すぎる。そんなことではインフェルシアに勝てない」やたら厳しい口調のルナジェルにビックリ。 なにやら不穏な夜風の中で、今週は引き。いやー、それにしてもリジュエルと語感が似てる新キャラ・ルナジェルさん。演技がそれなりなお姉さんで……ホンッと良かった。
今回の呪文紹介コーナー 『ウザーラ・ウガロ』
顔に煤メイクのナイとメアが息も絶え絶えに解説ぅ〜「今日の呪文は」「ウザーラ・ウガロ」「潜在能力を引き出して、五感や身体能力全てをパワーアップさせるウルザードの魔法なんだけど」「なんだけどぉ」
『やられちゃったー』リンの落ちっぷりも凄かったけど、ナイとメアの倒れっぷりもなかなか……。ああ、どうか、来週も欠けることなく2人で居ますよーに(ナムナム)
次回予告 ステージ17『優しさはいらない〜ウーザ・ドーザ・ウル・ウガロ〜』
「戦いの中で優しさは必要ない! 足手まといだ」なにやら白い空間に5人を放り込んで、精神訓練と言うか洗脳でもしそうなルナジェルさん。
さらに地上にデカい門は出てくるし、ウルカイザーと魔人化(巨大化)したルナジェルは戦ってるしと、ついに前半部の山場がきちゃった感じです。
マジマザーに続いて、ウルカイザーの剣のサビになるのかなぁ、ルナジェル。