魔法戦隊マジレンジャー
ステージ10『花が咲いたら〜ジルマ・マジカ〜』って、マジ?



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4月17日
八重桜が今を盛りと咲き誇る、4月半ばの日曜日〜  新年度のスタートダッシュもそろそろ落ち着いて、周りが見え始める時期でございます。それでは恋と男女のヒ・ミ・ツが、色々解ってきちゃった、特撮感想日記〜

魔法戦隊マジレンジャー ステージ10『花が咲いたら〜ジルマ・マジカ〜』
「日々、これ鍛錬! 体も鍛えて心も鍛える! イチ、ニ、イチ、ニ……」OZUって表札がかかった洋館の前庭で、 もろ肌脱いだ長男・蒔人(マジグリーン 演・伊藤友樹)が乾布摩擦を実施中。 音角あったら鬼にもなりそうな勢いですが、腰周りの浮輪と腕の細さが気になります。 「ったく、何なんだよ。いきなりカンプマサツってよー」つき合わされてる弟達はアクビこらえてゲンナリ。 三男・魁(マジレッド 演・橋本淳)の少年らしい細さは仕方ないとして、 次男・翼(マジイエロー 演・松本寛也)の腹筋が割れてて上腕三頭筋が盛り上がってたのは意外と言うか、尊敬です。茶髪の波田陽区なんて書いてごめんよ〜。 今度からは茶髪のヤワラちゃんと……(ヤメレ)

「2人とも、気合が足りないぞ〜 そんな事じゃインフェルシアに勝てないぞ〜」 家計の担い手で便宜上戸主な長兄に爽やか笑顔で言われては、頑張るしかない弟たち。階段に赤黄緑の上着を畳んで置いて、声を合わせて『イチ、ニ、イチ、ニ』。 朝も早から張り切る声に顔を覗かせた妹たちにまで 「ほら、芳香も麗も、上脱いでこっちこい。気持ちいいぞー」って、コラコラ兄ちゃん誘うんじゃない、日曜朝の子供番組だ。  「うん」って脱ごうとするな次女・麗(マジブルー 演・甲斐麻美)! 「は? をぃ、行くかあっ」慌てて妹のストリップを止める長女・芳香(マジピンク 演・別府あゆみ)、よくやった。キミのお陰でレーティング(TV-G?)は守られた、ありがとう! ……す、少なくともアバンタイトルでは。

「ところで皆、姉さん欲しくないか?」唐突に話題変換する蒔人兄ちゃん。 『はぁ?』「姉ちゃんなら2人もいるじゃん」と弟妹たちの当然の疑問も馬耳東風。 「そうか、欲しいか〜」と勝手に結論付け、「どうしたの一体」首かしげる末っ子や「ははーん、さ・て・は」何か気づいた長女の尾行もOutオブ眼中。 「イチ、ニ、イチ、ニっ」と野菜満載の自転車で急な坂を一気に駆け上がり、青い屋根に赤レンガな喫茶店へ乱入する蒔人兄ちゃん「毎度、アニキ農場でーす!」 そこはうりざね顔ならぬウンザリ顔のメガネ美人・池田江里子(福岡サヤカ)さんが経営するお店。

「今日も色々持って来ました」鼻の下伸ばして、今朝採れたダイコンを見せる兄ちゃんを、窓の外から観察する弟妹の表情は、4者4様。 「やっぱりね、お兄ちゃん恋してるんだ〜」目一杯、面白がってる芳香。 「つーか、ワザワザ皆で見に来ンなよ」腕組みして呆れる翼(ん、そう言うキミはナゼここに?)。「まだ恋と決まった訳じゃないと思うけどな」麗はイザとなったら鬼小姑に豹変かな。 「いや、あのニヤけ顔は間違いない」魁は長井秀和のモノマネ〜。そして、レタス(CG)が蒔人兄ちゃんの顔にベシっと叩き付けられ『ええっ?!』っとなってOPへ。

「何よコレ、虫食いだらけじゃない」クレームつける江里子さんに、 無農薬だから少し虫食ってる方がイイ、見てくれより品質第一と説明する蒔人兄ちゃん。 でも、虫食いの野菜出したら店がビンボー臭くなると、腕組み江里子はアニキ農場野菜を断固拒否 「うちはお洒落なお店なの、見た目第一。品質なんてどうでもイイのよ」 この一言で兄弟たちによる“未来のお義姉さん”の評価は、すっげーヤナ感じのトンでもねー女にランクダウン。 それでも蒔人は、そんな考えもあるかもしれないけど美味しい方がいいと食い下がります。

野菜がたくましく育ってる所を見れば考えも変わるハズ「もし良かったら今度、ウチの畑へ見に来ませんか」(「ゲッ、口説いてるし」by芳香) 「何よそれ、デートの誘い?」(「しかもバレてるし」by翼)「え、あは、あははは」(「ごまかしてるし」by麗) 「あたしも罪な女ねー」(「自分で言ってるし」by魁)……傍目から見ても進展しなさそーなこの恋ですが、 江里子は緑のライトを下から浴びながら、悪役顔で1つのサボテンを蒔人に見せます。 「へ、へぇ〜、とっても珍しいサボテンですね。初めて見た」すかさずおべんちゃらの蒔人に「いいわ、じゃあこのサボテンに花を咲かせたら付き合ったげる。あたしだと思って可愛がってねー」と熱意0で手渡す江理子さん。 「ホントですか?! ステキな花を咲かせて見せます!」蒔人は単純に有頂天。

それを見届けた4人は公園の階段で兄弟会議。「あれ、絶対やべーって」魁の言葉に頷く麗。でも「別に良ンじゃねー? アニキが好きならよ」翼は投げやりです。 「俺がなんだってー!」そこへブレーキ音もけたたましくご本人登場。 溜息の弟妹たちに駆け寄り、元気出せと揺さぶります。 「兄ちゃん、あの女の人の事、好きなのかよ」って、おおっと聞きにくい核心をいきなり突く勇気ですな、魁ちん。 「私たち、見ちゃったの。喫茶店の女の人」尾行を告白するのもまた勇気ですね麗ちん。 「そっか、見てたのか。いやー、参ったなぁ」それらに気づかずノロケるのは、勇気と言うより鈍感?

そして「お兄ちゃん、あの人は止めといた方がいいよ。あれ絶対からかわれてるダケだって」経験者は語る……系な芳香の忠告が耳に入らず 「聞いてねーよ」呆れる翼にも気づかず「このサボテンにはなぁ、彼女の愛がいっぱい詰ってるんだ。だって愛は偉大だからな……キレイなサボテンにはトゲがある♪」とマージフォンのエマージェンシーも耳に入らず、語り続けるのは、勇気でも鈍感でもなく。色ボケだ色ボケ。

そんなデレデレ蒔人を引っぱって、魁がいつもの岸壁に駆けつけると、冥府兵ゾビル(戦闘員)に捕まった作業員の前で、銀のツボのフタを開ける冥府伍長ハイゾビル……「喜べ、今からお前を強〜くしてやる」 なんだかわかんないけど、企みを阻止したのはマジイエローのマジスティックボーガン。ツボは何処かへ飛んでって、作業員はマジブルーとマジピンクに助け起されて一目散。 「おのれー」怒れるハイゾビル達に身構える5人の魔法使い……と思ったら「んふ♪」マジグリーンだけは胸にサボテン抱いてデーレデレ。 「え゛?!」一斉に兄を見つめる4人ですが、ハイゾビルの命令一下、襲い来るゾビルの群れを前にしてはノンビリ詰問するヒマは無く、 たちまち始るアクションシーン。

しかーし、戦いの最中もアニキはサボテンを手放しません。ポイッと投げては鉢が落ちてくる前にゾビルをドカバキ。なんだかジャッキー・チェンみたいなコミカルでアクロバットな戦闘を繰り広げてます。 「蒔人兄ちゃん、何時までサボテン持ってんだよ!」ハイゾビルに手を焼くレッドに指摘されても「えへへへ(鉢投げて後ろのゾビル2体をひじ鉄撃破後、またまたサボテン胸に抱いて)江里子サンから『私だと思って大事にして』って言われたんだよ」とデレ〜ン。 「バカな事言ってないで、どっかに置いとけよ」イエローに注意されると「え゛ー……怒られちゃったね。ちょっとの間ココで待っててね」 万難を排して少し離れたドラム缶の上に安置して鉢植えに話しかけるお兄ちゃん。まぁ、いっか。サボテンは言葉が解るらしいし。 しかーし、ドラム缶の裏にはさっきハイゾビルが持ってた銀の壺が……這い出た紫のタツノオトシゴっぽいCG冥獣がサボテンの鉢にすうっと吸い込まれ、サボテンは“強〜く”されちゃったみたいです。

ローキックのイエローと、回転空気投げのブルー、ひらりマント使用のピンクが雑魚を片付け『ファイブ・ファンタジー・キック』でハイゾビルはドカーン。 「一体こいつ等何をしようとしてたんだ?」首ひねるイエローや「やった〜……いいじゃん勝ったんだから」無邪気に喜ぶレッドに背を向けて、 マジグリーンは両手広げてサボテンにまっしぐら。「お待たせv」こりゃもう、首っ丈どころか海抜8850mまでズッぽり恋にハマってますな。

マンドラ坊や(声・比嘉久美子)の叫びで音地獄と化してる、魔法の部屋。 悶え苦しむ弟妹を振り返ることなく、ヘッドホンつけてルンルンとサボテンの世話をしている蒔人兄ちゃん。 最後にマンドラ坊やをむんずと掴んで、グサっと植えたのは青いポリバケツ?  「コレでよし」満足そうな蒔人の視線の先には、大理石だか白磁だか……ともかく白地に金を施したマンドラ坊やの鉢に収まったサボテンくん。 そして「広〜いお家に引越しして良かったね〜、プ・チ・エ・リ・コ♪」愛情込めて霧吹きシュッシュッ 「ぷちえりこ……江里子?」「カノジョの名前つけてる」「キモっ」「よくやるよ」弟妹たちが呆れても 「酷いでござりますです。緑の魔法使いのくせに、この仕打ち。僕チン屈辱でござりますです」マンドラ坊やが涙ポロポロ落とし、再び殺人音波を発しても、 サボテン抱いて踊る長男の耳には入りません。なんせヘッドホンより強固な恋の耳栓してるもんなぁ。

「何ィっ、あの魔法使いどもが、また邪魔をしただと?」今回も地底冥府インフェルシアでは、凱力大将ブランケン様(声 江川央生)がお怒り中。 『はい』パンク系少女幹部のナイ(演・ほらん千秋)が壺をひっくり返します「あたし達が駆けつけた時は、ホラもう……空っぽ」 「からっぽぉ」とゴスロリ系少女幹部のメア(演・北神朋美)もお手上げポーズ「振っても振っても出て来ませんて」「きませんて」。 「おいウルザード、キサマあの魔法使いドモを始末するんじゃなかったのか!」怒りの矛先を魔導騎士に(演・磯部勉…これはこれは、久保田の町奉行 黒崎兵衛様by水戸黄門)に向けるブランケン。 しかし「本来ならば始末は出来ていた。それを邪魔したのは誰だ?」先週の件をウルザードに蒸し返され「なんだとぉ〜」一触即発の状況に。 そのワキでナイとメアは説明セリフに専念です「一体、どこ行っちゃったんだろう? 今ごろもう別の何かに憑依しちゃってたりして」「してたりしてぇ」

「今は亡きお母様(=小津深雪・マジマザー)から、皆々様のお目付け役を頼まれたこの僕チンより、あんなブサイクで下品なサボテンの方を大事にするなんて」 魔法の部屋で泣き寝入りのマンドラ坊やが、異様な気配に顔を上げると……部屋を飛びまわる魔法書たちを、 モリ漁みたいに根とトゲが一体化したような触手で突きまくり、てっぺんをパカっと開いてパクパク食べてるプチエリコ?!  「なんじゃこりゃーっ、でございますです!」ついには燭台までが、抵抗空しく絡め獲られて、大きく成長したプチエリコのエジキに。ビビッたマンドラ坊やはバケツに隠れ……恐怖の夜は明けました。

直径50cm以上の大サボテンを見つめる蒔人兄ちゃん「お、おおっ、おほーぅ、プチエリコぉー。凄いぞ、一晩にこんなに成長するなんて」異様な成長を疑いもせず大喜び、食卓にデンと移動させます「これも、愛の力……ってヤツかぁv」まぁ、ナイスな歌のバナナの例もあるし、緑の魔法使い的には普通の成長なんかな〜。 サボテンと兄の様子を見て、背筋がゾクゾクしてるっぽい弟2人に「僕チンは見たでござりますです」夜中にサボテンが本と燭台食ったとチクるマンドラ坊や。でも「バカなこと言ってんな。そんな事ある訳ないだろ」と蒔人に否定され、 「マンちゃん、きっと夢でも見たのよ」と麗にも信じてもらえず「起きろ〜、朝だぞ〜」芳香にくすぐられ、寝惚けたと決め付けられちゃいます。

「夢じゃないでござりますです」怒るマンドラ坊やがふと見れば、ロールパン喰っちゃってるタダモンじゃないサボテン・プチエリコ。 「ホラ、今またパンを食べたでござりますです」言われて5人が振り返ると、プチエリコはタダのサボテンのフリして食卓に鎮座。 「別になんともないじゃないか」寝ぼけてんだろとマンドラ坊やを翼たちが非難している間にプチエリコは“まろやか牛乳”をがぶ飲み 「今度は大胆にも牛乳を飲んだでござりますです!」皆がふり向くとプチエリコはおすまし「もういい、俺たちが笑っている間にやめといたほうがいいぞ」マンドラ坊やがさらに信用を無くし、昨日の鳴き声や第3話までシカトしてた過去の悪行を反省しかけてたかも知れない時、 プチエリコはアニキサラダをパスして、皿を傾けハムエッグをパックン「だからほらー」『いい加減にしろ!』

「プチエリコはなぁ!」怒りの蒔人がマンドラ坊やに掴みかかった時、なんとデカサボテンから黄色いストレチアめいた花がキラキラリン 「咲いた……花が咲いたぁ!」ベートーベンの第9『歓喜の歌』をBGMにマンドラバケツをボトっと落とし、サボテン抱きしめ「江里子さぁーん♪」。 自転車で大暴走の蒔人兄ちゃん、前カゴの巨大サボテンと一緒に、月夜の空まで飛んでっちゃいそうな舞い上がりっぷりです。

「咲きましたよサボテン、見てください! ホラ」喫茶店に飛び込む蒔人。でも「何よコレ。ぜんぜん違うサボテンじゃない」まぁ、事実はどうあれ、それが常識的判断だよな。 間違いなく貰ったサボテンが立派に育ったと主張する蒔人を「そんなウソ、信じられると思うの? どうせ私をモノにしたくてすりかえたんでしょ」全く信じない江里子さん。 でも恋の耳栓装備の蒔人は「きっと俺の愛がこのサボテンに花を咲かせたんですよ」とニッコニコ。 ついにたまりかねた江里子さんはネタばらし「咲く訳無いのよ。だってアレ、花が咲かないサボテンなんだもの」

「え゛」「あ……」始めから付き合う気など無かったと、やっと気づいた蒔人はしょんぼり 「だから何だってのよ。あんたみたいな暑苦しい男とアタシみたいないい女が釣り合うワケないでしょ。ちょっとでも夢見られたんだから、ありがたく思いなさいよ」 その場シノギがばれた江里子さんは、はっきり言うのも優しさ(?)とばかりに言葉の三行半をバシッと叩き付けます。 それにキレたのは蒔人ではなく兄を心配して、窓の外から様子を見てた弟妹達。

「おい、どうする気だっ」立ち上がった弟を慌てて止める翼。「離せよ、一コト言ってくるっ」魁がチィ兄を振り切ろうともがいてる間に、 怒ると怖い麗が立ち上がり「生ぬるい……一発殴ってくる」あわわ、目がン・マ様より怖いでござりますです。 突撃かける水の魔法使いを追って、結局4人とも店内へ乱入。赤と黄色の男の子に羽交い絞めされる青服娘と、その後ろでオロオロしてるピンクの女性と言う、常識の範囲を超えた闖入者に江里子さんがアワアワしている間に、 振り回してた麗の拳が蒔人の頬にクリーンヒット! フラれて殴られて凄い顔芸して気絶して、散々な午前中だった蒔人は、土手でプチエリコを抱えてがっくり。そんな兄を腫れ物に触るようにそっと見守る弟妹達。

「お兄ちゃん可哀想」呟く芳香の後ろには殴ったことを後悔して小さくなってる麗ちゃん。 「でも何で咲かない筈の花が咲いたんだ?」冷静な翼の疑問に「そんな事、どうでも良いじゃん」と、蒔人の肩を叩く魁。猪突猛進な赤の魔法使いらしいというか無謀と言うか。「もう、そのサボテン要らないだろ? 捨てちまえよ」ってをぃをぃをぃ。 「いや、この花は大事に育てるよ」寂しく微笑む蒔人ですが、プチエリコがパカパカっと開くのを目の当たりにして「うわわっ!?」いきなりポイ捨て。 幸いマンドラ坊やの鉢は割れることなく土手を転がり、触手出して態勢立て直すプチエリコ。 立ち上がれば『遊星からの物体X』、アニキ自転車を食べる姿はガッちゃん(Dr.スランプ)、そして歩くSEはサボテンくん(聖剣伝説)?

ついには人間大のサボテン冥獣に大成長を遂げ、腰抜かしてる小津兄弟を尻目に土手を……頭っから前転してゴロゴロ逃走。 って言うか、演技とは思えないやたらリアルな固まりっぷりと慌てっぷりで冥獣を追う蒔人達から、マジ転び疑惑がムクムク育ってきます。いや、いくらスタントマンでもキグルミ着て頭っから土手落ちってのは無茶すぎじゃないかと、 えと、放映されてるってコトは大怪我とかしてないってコトだよね? ……ぶ、無事で何より。ま、とにもかくにもCMへ〜。

緑のアイキャッチで始ったBパートは、森林公園を逃げる冥獣プチエリコというかラージエリコから開始です。 「一体何なんだよアレ」「知るかよ」「待てー」追いかける5人をさえぎるように木の枝から下りて来たのは、ナイとメアの笑い声と4本の可愛いおみ足。 「冥獣に決まってんじゃん」「きまってんじゃん」下にたむろするゾビル達が思わず見上げたくなる場所から登場です。 「このツボに入っていた冥獣スペクターは人間に憑依して化物に変えちゃう可愛い奴」「かわいいやつ」「でも、あんた達が邪魔したお陰で植木に憑依しちゃったみたいね」「みたいねー」 小首傾げるメア、やっぱり可愛いなぁ〜

「でもま、どっちにしても人間を食べてくれるんだしぃ」ナイの言葉が終らないうちに、森をつんざく女性の悲鳴。 「あれは、江里子さんの声だ!」恋する男の子は変身しなくてもスーパーマン「江里子さーん!」愛する人の名を叫び、ゾビルをすり抜け、ナイとメアのフトモモも無視して、加速装置つきとしか思えない走り方で蒔人は森の奥へ一直線。 天使ならぬ恋するオトコノコが駆け抜けた一瞬の静けさの後『ま、いっか』顔を見合わせたナイとメアは気を取り直し、4人もゾビル相手に生身戦闘開始。 とりあえず見所は、翼のアッパーと麗と芳香のマジカルシスターズ・キックってコトで(注 見えません)。 そして4人は早々に変身。

一方、愛する人を救おうと森を走る蒔人は、カバンを見つけ「江里子さん……」祈るようにマージフォンをワンド形態に伸ばして「森よ、教えてくれ! 江里子さんはどこだ、ジルマ・マジカ!」 緑の光を浴びた木々たちは、一斉に身をよじって一方向へなびきます「こっちか、ありがとう」ちょっとETやネコバスを思い出したりなんかして。 その後も道を外れそうになるたびに行く手をさえぎり正しい道を示す森の木々「こっちか、ありがとうサクラの木。ありがとう樫の木」植物に励まされ見送られ、 「何なのよコレー」と逃げてた江里子さんが食われる前に、蒔人兄ちゃんは冥獣プチエリコに体当たり〜。

「江里子さんに手を出すなぁ!」手を広げ足も広げて、全身で愛する人を庇う蒔人兄ちゃん。 そして変身ケータイを手にしますが、「蒔人くん?」と首かしげる江里子さんの目の前で変身すると魔法使いだとバレちゃうワケで…… 「俺がヤツをひきつけます。だから今のうちに逃げてください!」 なんとか避難するよう促す蒔人兄ちゃん。だけど曲りなりにもマジメな蒔人が惚れた江里子さん「あんた、バカ? そんな化物に敵うわけないじゃないっ」1人だけで逃げるのは嫌だと首振ります。

「俺なら大丈夫ですから」「大丈夫なワケないでしょ!」後ろのカノジョと言い合いしながらサボテンに突撃した蒔人は人体(衣装への火薬仕込み)をやってのける大熱演で、どこぞの101回目のプロポーズなセリフを口にします 「俺はやられないっ。俺は江里子さんが好きだからっ。江里子さんが好きだから」そう言えば、髪型もなんとなく似てますなぁ。 愛は戦闘にゃ関係ない、今は告白してる場合でもない「あたし、あんたに酷いことしたのよ」戦うのを止めさせようと言葉重ねる江里子さんに 「それでも、江里子さんが好きだから」最後は静かに語って、特攻かける蒔人兄ちゃん。 そのハイキックと回し蹴りと気迫と自己犠牲と「逃げるんだー」って必死の叫びに背中押されて、ついに走り出す江里子さん。見捨てたというより思いを無駄にしないというか、惚れた相手の言うことだから聞いたとか?!

江里子さんが逃げたのを見届け、ひじ鉄で距離をとった蒔人はカカト落しでプチエリコを撃沈。 主役回らしく単独変身と名乗りはフルバージョン。針千本攻撃(FF)を仁王立ちで受けきって、爆炎晴れたその後は、木の梢から飛び降りキック。 トドメは「森よ、俺に力を。ジー・マジカ!」木々から貰ったパワーをマジスティックアックスに込め「喰らえグリーングランドボンバー!」バフバフ言ってたプチエリコをチェックメイト。

「なんだ兄貴1人で片付けちまったのか」 駆けつけたマジイエローに「あっはっはっ」と笑って応える緑の魔法使いは「愛の、勝利だー!」なんて雄叫び上げ、 嫌な事をされても好きでいられる凄さに感動するマジブルーにサムズアップ。 「愛し続けることも勇気、なのね?」うるうるなマジピンクにはVサイン。 「蒔人兄ちゃん、男だぜ。かっこいー」ガシっと握るマジレッドの手を「そうかぁ」なんて、マジグリーンが力強く握り返してたら…… ウルザードの呪文で、プチエリコは再生巨大化。

「でも俺たちにはあの力が戻ってきたんだ」「そうだ、俺たちにはマジキングの力があるっ」 そんな弟達の言葉に応え、マジクリーンを中心に巨大化&合体してマジキング登場。 針攻撃は翼で防御し、巨大プチエリコ(矛盾しまくった書きかただなぁ……しかし)にパンチ一発。さらに剣を振るってぶっ飛ばし「やっぱりスゲーよマジキングの力」と販促セリフで感動するマジレッド。 さらに「感じる、新たな呪文だ」震えるマジグリーンを中心に「お兄ちゃんの勇気に魔法が応えたのね」不思議空間で横一列になった5人は声を合わせ『ジルマ・マジ・マジーネ』。 剣から飛んだ金の魔法陣が巨大プチエリコを根元から包み、サボテンは縮んで紫色のタツノオトシゴっぽいのが分離「アイツがサボテンに憑依してた冥獣か!」 そしてスペクターはキングカリバー魔法斬りでスッパーン『チェックメイト!』

さて……アニキ農場で白菜をチェックし「よしっ」とガッツポーズの蒔人兄ちゃん。 「ほら、江里子さんもこっち来て、見てくださいよ。大きい白菜ですよ」 嬉しそうに語りかける先には、つまんなそうに土留めブロックに腰かけてるメガネ美人「ヤダ、あたしハイヒールなのよ」って、ええ! まさかまさかの恋愛成就っスか? 

今、長靴もって来ると駆け出しそうな蒔人を「やだ」と呼びとめ「抱っこ」と甘える江里子さん。 即座に作業手袋をポイッと投げ捨て、デレデレになってお姫様抱っこする長男を見た弟妹達は首をひねります 「なんか仲良くなってんだけど」「どうしてこういう展開なんだ?」「どういうこと、芳香姉ちゃん?」「んふ、男と女はわかんないモンなのねぇ」 不意に畑で上がる嬌声「おっとっと」「やぁーん」「ごめんなさい、すんません」足場の悪い畑だから、ココまでは予測の範囲内でしたが、 仰向けに倒れた江里子さんが、4人が見てる前で蒔人の肩に手をかけにっこり微笑んで……ってマジか!?  「やっちゃったー」しっかり見てる芳香 驚いて背を向ける魁、口を覆う麗、腰に手で溜息の翼。 そんな4色の人間の壁の影では……あひょ〜ん。

今回の呪文紹介コーナー 『ジルマ・マジ・マジーネ』
本編で確執のあったマンドラ坊やと蒔人兄ちゃんによる解説コーナー。 「今日の呪文は」『ジルマ・マジ・マジーネ』「取り憑いた冥獣を追い出す呪文だったな」とマジキングでの使用例を背景に平和に始ったと思ったら…… 「ジルマ・マジ・マジーネ、ジルマ・マジ・マジーネ、くぉのっ、僕チンの家から出て行くでござりますです!」 プチエリコを揺さぶるマンドラ坊や、まだポリバケツ住まいだったのねん。っていうか「こらー、メッ」とマンちゃんからサボテン保護し、抱えて立ち去る蒔人兄ちゃん……戦闘後、プチエリコを探し当てて植え直してたのか。 「1人はイヤでござりますです……」蒔人においていかれて反省のマンちゃん、はてさて、来週もポリバケツかな。

次回予告 ステージ11『吸血鬼の夜〜マジーロ・マジカ〜』
『メロメロになっちゃうよ〜』今風の服着た普通メイクのナイとメアが、バンドやってるって何事?!  そのコンサートに行った芳香姉ちゃんが八重歯光らせて翼に襲い掛かったり、朝日を浴びてグタ〜となったり。 なんだかエラい事になってる次回の見所は、ゾビルを蹴散らす小津家長女の、ヴァンパイアパワー全開の夜限定生身格闘。 夜型愛人専門店とかアンダーワールドとか、特撮的なアクションつーか、いや、あの、ぱんちらは関係なくて、その……た、楽しみです〜


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