特捜戦隊デカレンジャー  エピソード.49『デビルズ・デカベース



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1月30日
1月最後の日曜は、新生ライダー誕生の日。寒かろうが雪が降ろうが吹雪になろうが、朝になったらTVの前で正座して心静かに新年ならぬ新番組を迎えようじゃあ〜りませんか。 魔の手迫る屋久島と、警察ロボ同士の戦場になりそうなメガロポリス、どちらも目を離すわけにはいきません。いってみようか特撮感想日記〜。

特捜戦隊デカレンジャー エピソード.49『デビルズ・デカベース
宇宙警察地球署にたくさんの敵が侵入してきてさあ大変。てな事を説明するナレーション終了後、鉄工所のコンソール……ではなくノートパソコンを必死で操作する、羽耳メカニック白鳥スワンさんから今回は始まりました。 「これは皆が出動したスキを狙った計画的犯行だわ」手を動かしながらも、遠い海岸で交戦中のデカレンジャー達に状況説明するスワンさん。 ドギーが応戦中だと伝えた次の瞬間、なんと鉄工所にイーガロイド(メカ人間・戦闘員松)がやってきちゃって、視聴者的にも「あっ、スワンさん」な状態でOPへ。

一部新撮のOP(役名の上の窓で振り返るカット)がクライマックスを盛り上げるやら、1年間の成長ぶりを見せつけるやらで、もう、たまりまへん。 バン(赤座伴番・デカレッド)は髪が伸びて落ち着いた顔つきになったし、 ホージー(戸増宝児・デカブルー)も気負いが抜けて2割ばかり男前に。 センちゃん(江成仙一・デカグリーン)は幼さが抜けて凛々しくなって、 ジャスミン(礼紋茉莉花・デカイエロー)はあんまり変わんないけど、ちょっと涙ぐんでるような……ウメコ(胡堂小梅・デカピンク)も笑ってるような泣いてるような……クランクアップ直前に記念撮影みたいに撮ったのかなあ。 そしてテツ(姶良鉄幹・デカブレイク)に関しては、よくぞここまでと振り返る姿をコマ送り。

さて、エージェント・アブレラの地球署襲撃計画は、スワンさんが指摘するとおり二重三重の策をめぐらせた水も漏らさぬスゲー代物。パトレイバーOAV「二課の一番長い日」の甲斐や「逮捕しちゃうぞ the movie」の江本が、 タッグを組んだとしてもアブレラ様には敵うめぇ。もう、様付けで読ばずにはいられないラスボスっぷり……来週で地球署共々お別れなのが残念です。追い詰められたスペシャルポリス側の最後の切り札は、知恵と勇気と個性と、何だろう……

さて、後方支援の非戦闘員だけど、いざとなればデカスワンにチェンジしてアーナロイド(戦闘員梅)を蹴散らしてのけるスワンさん。戦力的にはバーツロイド(戦闘員竹)3体程差し向ければ捕獲できる所を、ゾロ声のイーガを差し向ける容赦のなさがアブレラ様のステキな所。 ノーマル状態のデカレンジャーが相打ち覚悟でやっと倒せるイーガ相手じゃ、スワンのペットやってるロボット警察犬マーフィーなんぞ裏拳一発でダウンです。前線を退いて久しいスワンさんに至っては、目ビームでチェンジの機先を制されて……気絶する寸前にパソコンのエンターキー押すのがやっと。 ああ、鉄工所が抑えられちゃうとロボの発進やデカベースの変形はもう無理。……あとはボスのデスクから署長権限で何とかできる位かな。

一方、地球署最強の戦士・ドギー・クルーガー署長(通称ボス)は、チェンジもせずにアーナロイドとバーツロイド相手に大太刀回り。宇宙警察幹部を象徴する黒コートが与力の羽織に見えてきます。 その手に持つのは敵から奪ったX形ソード。弘法が筆を選ばぬように銀河一刀流も剣を選ばないんですねぇ(ボスなら10Gの剣でべリアルだって一刀両断しそうだ)。 斬りながら廊下を駆け抜け、切り伏せたメカ人間の爆発から身をかわし、ホッと息をついたその時 「もうお疲れかな、ドギー・クルーガー」夜景の見える大廊下でアブレラ様とご対面。雷鳴轟きボスの喉からは唸り声。

「なかなか良く出来てるな、地球署は。特に特殊合金アヌビシュウムで強化された外壁はたいした強さだ」 今はなきアヌビス星で開発された合金でしょうか。って、そんな事より機密情報を知ってたアブレラ様に驚くボス。 「ドン・モヤイダを覚えているか?」淡々とEp1のアリエナイザーの名前を告げるアブレラ様によれば、取調べ室をぶっ壊して脱走した、硬さが取り得のドン・モヤイダに壁の組成を報告させていたそうで。 他にもEp11のギガンテスにEp19のジンチェ、Ep25のビョーイといったデカベースに侵入したクライアントから契約の一環としてデカベースの情報をゲット。 ああ、後でホージーやバンが責任追及されませんように(それで、嘆きのジャスミンに暗殺されたら洒落にならんし)。

「最初からこれを計画していたのか?」「まさか」ボスを鼻で笑うアブレラ様の動機は、 地球での累計損失が100億ボーンを超えた事に対しての報復「全宇宙の犯罪マーケットを仕切る私にとって許しがたい事態だ」……アブレラ様の本質が壊れてなくて本当によかった。 「ふざけるな、闇に潜んで悪をはびこらせる貴様のようなヤツは、絶対に許さん!」道義的な怒りに震えるボスに対して、 「正義などと言う見えないものよりずっしり重い札束が大好きと言うヤツ等がまだ掃いて捨てるほどいる」と金が第一だけど、金に振り回される連中を見下すスタンスが、まさにアブレラ様です。 ところでボーンって汎銀河通貨の単位かな。ビミョーに犬臭いんだけど、これもアヌビス星人が伝播したんじゃあるまいな。

「宇宙警察がある限り、悪がはびこる事はないっ」斬り付けようとしたボスの手から不意に剣が撃ち落されます「誰だ」見えない敵に誰何したら、 アブレラ様の前にハイパーマッスルギア(強化改造パワードスーツ)を装着した4人のアリエナイザーが出現。 「久しぶりだなぁ、ドギークルーガー」昔ボスに特殊刑務所送りにされた恨みから、脱獄させてもらったアブレラ様の為に最強最悪の傭兵となる決意をした4人組。 ギモ星人アンゴール(声 園部啓一 アンキモか…)に、体色も紅一点なジャーゴ星人スキーラ(声 篠原恵美 この海老姐さんもなかなか)、 顔もマッスルギアもトゲトゲのゲド星人ウニーガ(声 中井和哉・日曜7時代の男)はイーガロイドのモデルになった剣士タイプで、 ハンパな横文字使いのドラグ星人ガニメデ(声 岸祐二)は、獲れ獲れピッチピッチかに料r……失礼しました。ともかく、海の幸な四天王です。

「私を怒らせたことを後悔するがいい」マントひるがえして立ち去るアブレラ様を追おうとしたボスを加速装置な攻撃で包囲する海の幸四天王 「てめーの相手は俺たちだ」指パッチンのウニーガ達を睨みつけ、ボスがデカマスターにチェンジしていた頃……夜の海岸でスーパーデカレンジャーロボはやっと先週の犯人ジェリフィスをガトリングパンチでデリート。 「デカベースへ」ボスを案じるイエローの声にせかされるように、ライディングデカレンジャーロボとなって急ぎます。

そのデカマスターは海の幸カルテットの囲みを抜け、スキーラの銃撃を剣で打ち落としながら一気に間合に飛び込んで胴薙ぎから流れるようなコンボで唐竹わり。 エビにトドメ刺すのを邪魔したガニメデのハサミを気合でこじ開け、垂直ジャンプしてカニ顔に回し蹴り。アンゴールが額の提灯から放つ電撃は、ディーソードベガを避雷針代わりにして受け止め、剣圧を乗せた雷撃剣として返した上に膝蹴りをプレゼント。 「めっちゃくっちゃツヨ〜イ」戦闘を繰り広げてます「貴様等は既にデリートが許可されている。容赦はしない」
なんとか勝負になってるウニーガも「衰えちゃいないな」とボスの実力を高く評価「それでこそ倒しがいがあるぜ」

「俺も地獄の番犬と呼ばれた男だ。お前等ごときが何人で来ようと負けはしない」切っ先にも声にも気力漲るボスを鼻で笑うウニーガ。 「アレでも言えるか?」銅色の剣先で示した吹き抜けの手すりから、バーツロイドに突き落とされる意識のないスワンさん。 とっさにジャンプして羽耳メカニックを空中キャッチし、三角飛びの要領でキャットウォークへ逃れるデカマスターの背に 「マトモにやってすんなり勝てるとは思ってねーさ」と、ウニーガたちは集中攻撃。傷つきうめきながらもボスはスワンさんを抱えて緊急避難ポッドへ急ぎます。

脱出用シューターに、ちょっとマネキンっぽいスワンさんを頭から(……)入れてる最中に追いついてくる海の幸カルテット。 身を盾にしてスワンとポッドをビームから庇い、間合に飛び込まれての格闘戦では抜くヒマのないディーソードベガの柄で辛うじて反撃する、 追い詰められたデカマスターには、弁慶の立ち往生に近い悲壮美が……。ポッドのレバーを押し下げた次の瞬間、ウニーガの必殺剣(ウニガタドリと聞こえるが…電撃まとったから竹割り)がデカマスターに炸裂。

一方、やっと戻ってきたライディングデカレンジャーロボ。デカベースに突き刺さってたアブトレーラーが突然動き出し、ミサイルの洗礼をうけちゃってます。デカブレイクのバイクテクのお陰で直撃は免れましたが、 ローリングの拍子に振り落とされて情けない状態に。さらに「チェ〜ンジ、アブトレーラー」コクピットに収まったアンゴールのコールと共に、ドリルトレーラーは超変形「完成アブトレックス!」額にコウモリ羽を頂いた、 腹筋強化マシーンのような名の怪重機になっちゃいました。その変形プロセスはチェスターシリーズ並みの無茶っぷり。日頃アブレラさんはデカマシンの変形を羨ましく思っていたのかなぁ。

「デカいの、お前に構ってるヒマはないんだ」とブルーはシグナルキャノンぶっ放しますが、アブトレックスはアブレラ様の夢のマシン。その装甲は至近距離からの直撃をものともせず、無造作な腕の一振りでデカレンジャーロボとデカバイクロボをよろめかせ、 さらに軽くジャッジメントソードをへし折ってしまうトンでも性能の怪重機。「ブッ壊〜す」と額から放つ稲妻で2体のロボは大ピンチ。

さて、HPがガリガリ削られ一桁状態のデカマスターの手から、ついにディーソードベガが……哀しい音を立てて階段の手すりから下へと落ちていくボスの愛刀。 その持ち主はスキーラとガニメデに羽交い絞めにされ、本家本元ウニーガの『クロスバースト』直撃を受け、壁数枚をブチぬく週間少年ジャンプなダメージ表現後に、チェンジ解除。 全身に煙をまとってクレーター状態の壁からズルっと床へ……童夢の壁を実写でやるとこうなるんですね。

「デカベースはもう目の前なのに」レッドが悔しがっても、デカレンジャーロボはアブトレックスのワニ口状アームに阻まれ立ち往生。 そのピンチに不意に特捜起動するデカベースクローラー。ボスが勝ったと単純に喜ぶピンクですが、クローラービームが攻撃したのはデカレンロボとデカバイクロボ「違う、ボスじゃない」

「そう、動かしてるのは私だ」誇らしげに直通回線で宣言するアブレラ様「ドギー・クルーガーは私の部下達が地獄に葬った」ボスの席に座るアブレラ様は、 6人が嘆く声を耳にしながらレバーをグイッ「超巨大起動!」地球署をデカベースロボに変形させちゃいます。「君達も無駄な抵抗はやめたまえ、デカベースは完全に占拠した」敵の手にコレが落ちたのは二回目かな。一度目はジンチェが副署長権限を持つホージーのSPライセンスを使い……今回はスワンさんのライセンスか、ハイマルさんに作らせた偽造ライセンスを使ったんでしょうか。 っていうか、セーフティーゾーンにとても逃げられないほど怪我しながらも生きていたデカベースの職員の皆様方が、挟まったり転がったり頭打ったりで、えらい事になってませんように……

「市民の味方、正義のデカベースロボが、平和な街を攻撃し破壊の限りを尽くすのだ」嬉々として計画を語るアブレラ様 「死ぬも生きるも私の指先にかかっている」と破壊ポイントを乱数で選ぶオチャメぶりを発揮します。
「そんなこと、させてたまるかっ」熱いデカブレイクの叫びは電撃とワニ口アームに阻まれます。「大口はそのアブトレックスを倒してから言いたまえ」その様子を見下ろし余裕のアブレラ様は、コンソールのスイッチをカチカチカチ。 スロット形式で画面に表示された数字は314「では諸君、ごきげんよう」しかし、このシステム……普段は何に使われていたんだろう(地球署主催のビンゴゲームか何かかな?)。

ポイント314へデカベースロボが向かうのを見て「警視庁聞こえますか? ポイント314の避難勧告を」イエローが連絡した直後、阻むように放たれる電撃。 そして反撃のシグナルキャノンはアブトレックスビームに10倍返しされて、デカレンジャーロボは最終回前に大爆発。木っ端微塵になってしまいました…… 「先パーイ!」手を伸ばすデカブレイクの目に映るのはビルの谷間に上がる紅蓮の炎だけ。さようなら5台のデカマシンたち。心の中で黙祷と敬礼を送りたいと思います。もっとも、Ep36って前科があるんで、最終回に何事もなく復活しても、驚きゃしませんがね。

一足ごとにアスファルトの破片と地響きを上げながら、デカベースロボが到着したポイント314は、猫の子一匹いない無人状態。 途中で通信が切れたにも関わらず、市民の避難誘導してのけた警視庁の手際の良さが光ります。すごいぞ地上警察。 「つまらんが約束どおり、破壊しつくしてやろう」夜明けの街をボルカニックバスターでなぎ払い 「この大惨事を見て、さあどう出る宇宙警察は? 動かなければまだまだ続くぞ」 次のポイントを指定するスイッチに手を伸ばすアブレラ様のアップでCMへ。“まだまだ続く”=実は続かない、ってのがTVのお約束ですがアブレラ様は約束を守るお方、危機感と共にBパートへ。 その、CM明けのアイキャッチは6人勢ぞろい……って、細っ(相撲の番付の序の口状態)。

東映撮影所の敷地内にガレキと炎を配置したって感じの、デカレンジャーロボ爆散の地へ駆けてきたテツが見たものは、助け合い、辛うじて脱出していたパンたち5人。 大丈夫かと聞かれて「何とかな」と答える傷メイクの5人より、精巧に塗装されたスチロール製のガレキに潰されかけてる本物の糸杉が個人的には心配です(なんちゃってコンクリートだから折れてないけどさ)。 そしてデカベースを奪われたデカレンジャーたちの心は糸杉よりも大ピンチ。デカレンジャーロボはやられ、デカウイングロボはデカベース内に格納されたまま。 そしてSPライセンスでボスに連絡取ったジャスミンは「みんな、無事か……」という青犬上司の言葉に一度は力を得ますが 「無事だったんですね」と聞いても「いや、ダメだ、体が動かん……俺のことはもう忘れろ」と苦しげに答えるボスに半泣き。

「ボスがいなきゃ、私たちっ」叫ぶウメコたちを「バカヤロー!」と最後の力で怒鳴りつけ「よく聞け、デカベースの……う」何か言いかけてスローモーションで目を閉じ、マスターライセンスを持つ手が床にだらっと……そして6人のボスを呼ぶ声を聞きながら暗い床に崩れるドギー…… こ、これがボスの殉職シーンだなんて、信じないからね〜。あのホージーがガレキにがっくりと背を預けても、テツが手を地面についても、6人全員お通夜ムードでも、信じないんだから〜。

自然に黙祷状態の6人の耳に「地球署、応答せよ! ……デカレンジャー応答せよ!」今度はホルス星人ヌマ・O(声 岸野一彦)からのコールが響きます。 「ヌマ・O長官」気丈に返信するホージーは万が一の時は副署長って責任感で一時悲しみを抑えたということでしょうか。

長官からの通達は全宇宙の各惑星分署における捜査資料を総合して突き止めたアブレラ様の正体 「ヤツはレイン星人。7つの銀河にまたがる惑星間戦争を影で引き起こしたアリエナイザーだ。 金儲けの為だけに第十二銀河を消滅に至らせた、宇宙犯罪史上、希に見る最悪の武器商人といっていいだろう」 まるで、陰謀史観みたいな胡散臭い話ですがホージーは鳥長官の話を素直に信じたようです「ヤツはそこまで巨大な悪だったのか」ほんとアブレラ様がそんな巨悪だとはマジでびっくり。 チャーリー(アンジェリークの露天商)が宇宙的規模を誇るウォン財閥総帥だったと知ったとき以来のサプライズです。

「事態は深刻だ。デカベースロボによって一般市民にこれ以上被害が広がる事はなんとしても食い止めなければならない」語る長官の背景画像は、フィンガーミサイル等によって破壊されるビルのバンクと、避難誘導にあたる制服警官の皆様方。 「ロジャ、俺たちの力で絶対デカベースを取り戻して」「その必要はない」バンの言葉をさえぎった ヌマ・Oは地球へ向かう宇宙船のコクピットから通信してました。鳥顔っぽいデカベースタイプの旗艦の周りには、赤色回転灯をつけた宇宙船がずらり。 乗っているのは宇宙警察各惑星の主力部隊「到着次第、デカベースロボを総攻撃して爆破する」

「そんなの、そんなのないです! デカベースロボの中にはまだ」訴えるウメコを諭すように、 「お前たちの戦力では最早どうにもならん」クルーガーも同じ決断をするはず。宇宙全体の平和を考えれば、小さな犠牲はやむを得ない 「デカベースロボの爆破は決定事項だ」と厳しい長官ですが、主力部隊の到着まで2時間「お前たちはもう手を出すな……くれぐれも無茶をして命を落とすんじゃないぞ」 最後は優しい父親の口調で通信を切ります。座ったままのジャスミンと、うなだれて立ち尽くす5人を見てると目から水が……そして

「俺たちは何だ」低いホージー(現在地球署最高責任者)の声に「俺たちは……ボスに選ばれたデカだ!」熱い決意を返すバン。 「そうよ、ボスが選んでくれたチーム」立ち上がり嗚咽寸前の声で応えるジャスミン。 「悪を憎み」「正義を愛し」センとウメコの短い言葉の後「それぞれの個性を組み合わせて勝つ!」テツが応え 「俺たちはそういうチームだ」締めたホージーの言葉に決意を込めて頷く6人。そして無言でシンキングポーズ(逆立ち)を始めたセンちゃんの「そうだ! デカベースの跡に行ってみよう」から地球署のライトスタッフの反撃開始。

跡地には地下施設を保護するシャッターがビル数十個分の広さで締まってて、そこにはしっかりSPDのロゴマーク(町並みとの合成が自然……)。その地下へと駆け下りたセンちゃんが、壁のコントロールパネルにSPライセンスをセットすると、 開いた地下格納庫には、いつもならデカベース内にあるはずのパトウィング 「スワンさんなら“こんな事もあろうかと”地下格納庫に下ろしてくれてるかもって……思ったんだ」格納庫で静かに5人を待つパトウイング5機は、最新鋭機にもかかわらず劇場版パトレイバー2でのイングラム復活に近いゾクゾク感が……っていうか格納されてる5機って初めて見たような? 

「おそらくメカ人間に襲われた直後に、最後の力をふりしぼって」テツよ、愛しのスワンさんを死んだ人のように語るのはやめてくれ(一応、脱出済みだ。次回予告では青空背負ってほほえんでるし)。
「これがあれば何とかいける」そんなジャスミンの言葉を、力強く否定するバン 「いや……なんとかじゃないだろ。絶対だろっ。ボスやスワンさんの為にも、俺たちは絶対勝つ!」 ピースではなくサムズアップで『友だちへ Say What You Will』のジャケットを再現して、6人は決意を固めます。

「次はここだ。逃げ惑え地球人ども。そして地球署を、デカレンジャーどもを恨むがいい」今回はどのポイントを攻撃するかアブレラ様は宣言しなかったらしく、デカベースロボが睥睨する街には避難する人々がいっぱい。 西部警察へのリスペクト要素もあったデカレンジャーですが、『無防備都市』以上の豪快な展開の前では電流でシステムダウンなんて手は通用しそうにありません。 まさに2撃目のボルカニックバスターが発射されようとしたその時「待ちやがれ!」レッドの声と共にデカバイクロボとデカウィングロボが現着「お前のいい様にはさせないぜ、コウモリ野郎!」

「おのれー、白鳥スワン。デカウィングロボを隠していたのか」眼前のデカレンジャーよりメカニックに憎しみを募らせるのは、Ep36のせいでしょうか。 「邪魔だ。やれ、アンゴール」「ハァ〜イ、今度こーそー、やっつけちゃうもんね」昨夜はウヤムヤのうちにデカバイクロボを取り逃がしたアブトレックスが電撃放てば「プロは同じ手を何度も食わないっ」ブレイクの叫びと共に車体を浮かせて電撃避けたデカバイクロボが、 ソードトルネードを放って体勢崩させ、間髪入れずにデカウィングロボが空中からの連続キック。ほとんどハメ状態のままビルに押し付けデカウイングキャノンに特捜変形。「ツインロボアルティメットバスター」デカバイクロボが砲身を抱える形で、 何と地上で0距離射撃。ビルがアブトレックスごと吹っ飛んじゃいました。

「私の、アブトレックスをよくもっ」アンゴールがデリートされた事より自慢のマシンを破壊された事に怒るアブレラ様(まぁ、累積損失が10億ボーンくらい増えてそうだし)。 「調子に乗りやがって、叩き落すっ」ウニーガがニーブレスビームのスイッチ押しますが、デカウィングロボは華麗に宙返り避け。「面倒だ、ボルカニックバスターで始末する」エネルギーチャージにデカベースロボが棒立ちになった瞬間 「先輩、今だ」とブレイクの声で叫ぶデカウィングロボ。バイクモードでデカベースロボの背中を駆け上がったデカバイクからスワットモードにフェイスオン済みの5人が潜入ポイントへ飛び降ります。 「生憎だったな」「俺たちとテツとでロボを乗り換えていたんだ」い、いつの間に……キャノンへ特捜変形後のハズだけど、狭かったろうなぁ、デカバイクのコクピットにフル装備の5人が満員電車状態なんて。

ブレイクがデカウイングロボで牽制しているスキに、小回りが効かず近接武器を持たないデカベースロボ内に侵入した5人は、ドロイド(メカ人間)たちを蹴散らして、 勝手知ったる操縦席へ最短距離で到着。一人余裕で席についてるアブレラにディーリボルバーつきつけます「観念しろ、デカベースロボを止めるんだ」

「追い詰めたつもりか、笑えるねぇ」鼻で笑って手元のスイッチを押すアブレラ様。その瞬間、チェンジが解けて生身になっちゃった5人は「何でだよ」と呆然。 「私がデカベースの全てを掌握している以上、お前たちの変身システムも私の意のままだ」Ep1からナレーションで解説されていた“コールを受けたデカベースから形状記憶宇宙金属デカメタルが、微粒子状に分解され送信され…”ってシステムが、 最後の最後で大ピンチを招くとは……って、ここまで解除スイッチ押すのをガマンしてたアブレラ様、まさに切り札は最後までとっておけ状態です。 指パッチンでハイパーマッスルギアで温度までもステルス状態だった傭兵3人を可視常態にし、形成逆転となった生身の5人を廊下へポンとつまみ出させるあたり、見事としか言いようがありません。

「もうどうする事も出来ないだろう。だが安心しろ。お前たちだけでなく宇宙警察そのものが、もう間もなく消滅するのだ」 廊下で勝利宣言のアブレラ様が冥土の土産に教えてくれた計画の最終段階は……衛星軌道上に展開した一斉攻撃システム(地球署が張ってる惑星バリアの強化版?)により、 何も知らずにやってきた宇宙警察の主力部隊を木っ端微塵にするというもの(その為の人間乾電池『プラズマX』?)。 「主力部隊さえいなくなれば、宇宙警察はすぐにでも滅ぼせる。そうなれば私の理想の世界が訪れるのだ。邪魔な宇宙警察のいない、金だけが全ての素晴らしい犯罪の世界がな」

外ではバーツロイドがやっているのか、フィンガーミサイルの集中攻撃のダメージでテツまでもがチェンジ解除。 デカベースの廊下ではハイパーマッスルギアの前にSPシューター抜くヒマもないまま、やられていくバンたち(恒星間通信システムも地球署が抑えられたらパーなのかも)。 チェンジ不能の生身戦闘。ホージーの足の上がりっぷりとウメコのアクションが光ります。バンとセンちゃんはそこそこ。ジャスミンがアクション頑張りすぎると、数分後に始まる響鬼の香須実さんが半年前にやった悪事(Ep21)をリアルに思い出しちゃうから……軽く流して正解かな。

ついに明かされたアブレラの野望。だがバンたちは変身できない。地球に向かった主力部隊にも恐るべきワナが待ち受けている。 事態は今、宇宙警察全体の壊滅に刻一刻と近づいていた。 頑張れテツ「負けるかー」(いや、生身でデカウイングロボの操縦は危険でしょ。それとも……飛ばなきゃGは平気なのか?) 負けるなホージー(派手に飛ばされてますなぁ)セン(表情作りうまくなったなぁ)ジャスミン(髪の残バラ演技が、エルハウジングCMと天地の差)ウメコ(倒れる動きにキレが……バトロワの頃から既に円熟の域?)バン!
緊迫したナレーションに重なる爆炎の中でやられるバンの顔のアップで、今週は引き。

EDミニコーナは、『頑張れー、デカレンジャー』編
「ハクタクばあちゃん、地球はどうなっちゃうんだろ」チャンベーナ星人のギン(声 鉄炮塚葉子)にしがみつかれた、シンノー星人ハクタク(声 鈴木れい子)は 「センちゃんがいる限り大丈夫じゃって」ン十歳の年の差超えた『グリーンらぶっ!』ぶりから、ズレたお返事で幼い猫型宇宙人をなぐさめます。 「そうだね」「負けちゃいかん、センちゃーん」そんな2人が手に手を取って「デカレンジャー、頑張れー」ってやってたら、背後に立ってた被災者の群れからも『頑張れー、デカレンジャー』の大声援。 アブレラ様の計画は今のところほぼ順調に進んでますが、人々がデカレンジャーに寄せる信頼を奪うって目論見だけは失敗したみたいです。

次回予告 エピソード.50『フォーエバー・デカレンジャー
「相棒、テツ、センちゃん、ジャスミン、ウメコ、スワンさん、そしてボス。見ててくれ。俺たちの心は一つだ」撮影所内と六本木ヒルズがほとんどとはいえ、意外や富豪刑事と2足のワラジでがんばるバンの決意の言葉と、提供テロップの背景には…… ウニーガを伝家の宝刀・左アッパーでノックアウトするホージー、逆立ち推理のセン、風呂に入るウメコ(相手を油断させるトラップ……だよね?)、そしてディーソードベガからサイコメトリーを試みるジャスミン(ボスの遺体じゃないって所に、まだ希望があると信じたい)。 そしてデカルームで生身のままジャッジメンと要請している感じのバン。

盛りだくさんの最終回は、楽しみだけど切ないもの……はぐれ刑事純情派終了のドサクサ紛れに、春にスペシャルとかしてみませんか、テレビ朝日さん。ライダーがゴールデンタイムにSPやったようにデカレンジャーをもう一度だけ。未知への冒険と勇気の証をマジで見せて欲しいのよ!


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