特捜戦隊デカレンジャー  エピソード.35『アンソルブド・ケース』



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10月17日
朝は冷え込む10月下旬の日曜日。熱いコーヒーで眠気と寒さを吹き飛ばしつつ、いってみようか特撮感想日記〜

特捜戦隊デカレンジャー エピソード.35『アンソルブド・ケース』
夜空にクラクションが響く、不夜城メガロポリス。
路地裏をほろ酔い気分で歩く、額に模様のある男から今週は始まりました。 背後から近づく足音に振り返り「あれぇ、あんた……なんで?」話しかける様子は安心できる旧知の仲? でも足音の主は地球人ではありえないシルエット。 霧笛のような音と共にシルエットが構えたのは拳銃。「おい、何だよそれ、やめろって、おい……お」男の哀願を銃弾が断ち切り、降り出す雨の中、事件の幕が上がりました。いやぁ、渡瀬恒彦の死んだ目と女がらみの演歌シナリオがカビ臭い「おみやさん」の、冒頭そのままな絵作りです。

現場に警視庁のパトカーと制服警官&鑑識ってEp6以来。 ただ鑑識のフラッシュ浴びている、ホトケの顔は青くとがった宇宙人。さらに夜8時のドラマ仕立てにゃ合わない異分子が駆けつけます。派手な制服が雨に濡れるのもかまわずに、白バイ・マシンハスキーに乗ったホージー(戸増宝児・デカブルー)と、2台のパトカーに分乗したデカレンジャーご一行。

「ご苦労様です」と上げてくれたキープアウトテープをくぐりながら敬礼を返し、 警官の説明を聞くバン(赤座伴番・デカレッド)「被害者はエイリアン、拳銃の一撃で倒されてます」そっか、子供番組だと“殺害”や“殺された”は禁句なんスね。 「こわーい、通り魔の犯行かな?」と思いつきとカンが全てのウメコ(胡堂小梅・デカピンク)と違い、 ジャスミン(礼紋茉莉花・デカイエロー)は結論を急がずおもむろに皮手袋を外します。

“ジャスミンはエスパーである、被害者の体に触れることで生きていたときの記憶を読取れる事があるのだbyナレーター”
犯人が見えたかとバンに問われ「何の音かわからないけど、哀しげな音だけ聞こえたわ」沈痛に首を振るジャスミンと道路を等しく叩く雨音の中、OPへ。 しかし、遺留品の残留思念だけでなく、死人の思念となると「ゾぉーン」って佐野史郎演じるエセ霊能力者がチラついちゃって、どうにもこうにも。

「被害者は、テンカオ星人ヤム・トムクン(声 七枝実)だ」翌朝のデカルームで、ボス(アヌビス星人 地球署長ドギー・クルーガー)が事件の概要説明です。 「この男が殺害されるとはな……」意味ありげな一言に早速バンが食いつきます 「ボス、なんか知ってんスか?」

応えて、ヤムは13年前に起きたアリエナイザーによる連続強盗殺人事件の容疑者の一人だったと語るボス。 凶器の銃は発見されたが指紋や購入経路が不明で、容疑者が3人は釈放され迷宮入り。 「当時この事件を担当したのはチョウ・サン刑事(声 加藤清三)というベテラン刑事だったが、今回も、またその刑事が派遣されることになった」 ウワサをすると影が射す……呼び出し音にボスがマスターライセンス開くと「地球署、応答してくれ」とチョウ刑事からの連絡です。

「こちら地球署、ドギー・クルーガーだ」「おお、新米か」 「はい、お久しぶりです。チョウ刑事」いきなり直立不動で“ですます調”のボスに、デカレンジャーたちはざわざわざわ。 「道に迷ってよ、ちょっと迎え寄越してくれ」「はい、ただちに」「よろしくたのまぁ」 通信が切れたとたんに溜息をつく上司を見て「ボスを新米呼ばわりするなんて」「こんなに緊張してるボス始めてみた」古参のホージーとジャスミンが囁きあい、新任のバンはぽかーん。 もしかすると、かつてのドギーとチョウは、バンとボスみたいに刑事のイロハを叩き込まれた関係だったりして。

駅か空港のバスターミナルみたいな一角で、革のトランクに座りエスカレーターを見ているエイリアンが一人。 灰色コートに灰色ズボン、赤い頭に中折れ帽。マシンドーベルマン(パトカー)を乗り付けたバンとジャスミンが迷うことなく話しかけるのも当然な、典型的刑事ルックです。 「地球署の赤座伴番です」「礼紋茉莉花です、お迎えに上がりました」 よっこいしょっと立ち上がったチョウにジッと見つめられ「何か顔についてますか?」今週の主役ジャスミンはどぎまぎ。 「いや、いやいや……よろしくたのまぁ」気を取り直し帽子とって挨拶のチョウ刑事。和久さんと呼びたくなる顔立ちにどれが耳だかわからない3対の突起。丸めた背中や、疲れた動きが定年間際オーラを出しまくってます。

「長旅、ご苦労様でした」マシンブルの助手席からふり向くバンに「寄る年波にゃ勝てねーなぁ」と頭なでなで目には老眼鏡のチョウ刑事。電車やバスの路線図がデカベース到着を阻む最大障壁だったりして。 でも車だと土地勘があるらしく「のう、お嬢ちゃん、次の角を右に曲がって」と運転手やってるジャスミンに注文です。 デカベースへ案内するようボスに命じられていると言った所で「あぁん、いんだいんだ、久しぶりの地球だしなぁ、名物のパチンコしなくちゃな」老眼鏡をずりあげ、マイペースのチョウ刑事。しかし極東のお箸文化圏にしかないギャンブルを地球名物と言われても、ねぇ?

この世界、13年前にもCR機があったかどうかは不明ですが、立ち寄ったパチンコ店では海物語に玉を吸われている革ジャン男が島に1人。額の妙な模様より、その頭上に浮いているビニール人形マリンちゃんが気になります。 「おーい、玉出ないぞぉ」抗議してたら、積んだドル箱から玉を掴み取られ「何しやがる、オレの出玉」怒ってふり向いたその顔から血の気が引きます。

「景気良さそうじゃねえか」肩に手をかけられ「チョウ!?」驚いた拍子に地球人の擬態がとければヤムそっくりの青い顔。テロップによるとパチンコ男はテンカオ星人ゴレン・ナシ(声 藤田清二)。 「いつ地球に」追い詰められたゴレンを「一度お前と、ゆぅーっくり昔話をしたいと思ってな」ベテラン刑事のしつこさを秘めたチョウ刑事の視線が舐め、マイルドセブン(多分)に重ねてある“ナイトスポット美香”ってマッチのロゴに注目です。パチンコ台の場所取りは地球人も異星人もタバコなんですねぇ。ただエイリアンが吸った場合、ニコチンがどう作用するのかちょっと興味が……。

何時間かかるかわかんないのに、パチンコ屋の前で待ってたジャスミンとバンは、なぜかドル箱抱えて走り出してきたゴレンの声に顔を上げます「来るな、掴まってたまるか」 続いて出てきたチョウに「待て」と言われてパチンコ玉をザアーっと流すゴレン。お約束ながら、踏んだチョウ刑事はすってんころりん(もしかしてボン・ゴブリンと中身が一緒?)。 助け起したバンは「ワシはいい、あいつを追え、坊主」と言われ「ロジャー」と猛スピードで駆け出します。……ベテランから見ればバンは小学生以下か。ま、ボスが新米だもんなぁ。

「待て」「またねーよ」なんて掛け合いしながら道曲がったバンは「なに!?」と思わぬ光景に立ち往生。 喜平ネックレス揺らして振り返る、ゴレンの前にはメカ人間の戦闘員・アーナロイド1個小隊。 「どーしてお前らが出てくんだよっ」って、そりゃアブレラから買ったんでしょ。 ともかくデカレッドにチェンジして対抗するバンでしたが、フトコロに入られては多勢に無勢、足止め食ってる間にゴレンは逃げ延びちゃいました。 「あーん、逃げられた」何とも情けない顛末ですが、アーナをまとめて振り解き、二丁拳銃ジュウ・クンドーでちゃちゃっと倒す様は、久方ぶりのアクションシーン。 地球連邦の強化人間や閃士に負けてません。同じ『ガン・カタ』パロでも半年のアドバンテージがあるもんなぁ。

一方、マシンドーベルマンに運び込まれ「みっともない所見せちまったな」と自嘲のチョウ刑事。 ひねった右肩をさすってくれるジャスミンの優しさに、娘のことを思い出すと遠い目です「お嬢ちゃんに目元がソックリでな」温かい眼差しを向けられたものの、 地球人の美的感覚からはかなり外れたテラン星人の容貌に、内心“びみょー”と呟くジャスミン。 しかし「死んだのもあんたと同じくらいの歳だった」と言われちゃうとしんみりです。「亡くなったんですか」「ん……」答える代わりにチョウ刑事の首筋の管からもの哀しい音が……驚くジャスミン。それはヤムが死ぬ直前に聞いたのと同じ音?

チョウ刑事をメディカルセンターで休ませた後、デカルームに戻ったジャスミンとバンは、パチンコ屋にいたゴレンも13年前の事件の容疑者だと聞かされます。 「さっすが名刑事、ただ遊ぶためにパチンコに行ってたわけじゃなかったんだ」感心仕切りのバンですが、横のジャスミンは俯きっぱなし。

「ヤム・トムクン殺害事件で使われた凶器が特定されたわ」そこへ羽耳メカニック・スワンさんが証拠品もってやってきます。 旧式の銃弾(=現行の実弾銃)で、その線条痕を鑑定したら13年前の事件の凶器と同じ拳銃……って報告するスワンさん、まさかメカの開発や科学捜査だけでなく、司法解剖もやってたり……します?

凶器は証拠品として押収されたはずというボスの言葉に「本署に問い合わせてみます」通信機に向かうホージー。 「あの、ボス」疑惑を深めたジャスミンは13年前の被害者に若い女性がいないか尋ねます。 連続強盗殺人事件の最後の被害者がチョウ刑事の娘さんだった「痛ましい事件だったよ」当時を振り返るボスに背を向けたジャスミンの顔は泣く一歩手前。 「ジャスミン、まさかお前」ボスも可能性に気づいた時、ホージーが凶器は行方不明だと報告。犯人はAパートで確定。 メディカルスペースに駆けつけたジャスミンはカラッポのベッドに息を飲みます。ストーリーが単純すぎって気もしますが、30分だとミスリードキャラ出す余裕は無いもんなぁ。

廃屋同然の工場の一角で、階段の踊り場にユリを供えるチョウ刑事。 手を合わせる背中に「ここで娘さんが亡くなったんですか」ジャスミンの声が投げかけられます。 「お嬢ちゃんか」震える声でふり向いたチョウ刑事は「好奇心の強いヤツでな……13年前も地球についてきていたんだが」とモノクロームの回想です。

偶然出合った強盗の一味らしき連中を、刑事気取りで尾行するジャスミンそっくりの娘さん(多分2役、っていうか地球人に偽装中?)。 「親思いの孝行娘だったからな、親父の役に立てばと思ったんだろうよ」しかし後ろからもう一人に撃たれ……「本当にかわいそうな事をしたっ!」階段を殴りうずくまるチョウ刑事。

「遺留品の銃が盗まれています……あなたですか? 定年前に事件の決着をつけようとした……違いますか?」尋ねるジャスミンに、証拠はあるのかと問い返すチョウ刑事。 「私はエスパーです」ヤム・トムクンの事件で哀しげな音を聞いた「テラン星人は本当に悲しい時、エラで泣くと聞いています。あなたが泣いたんでしょう?」 でも「悪いが、信じないほうでね。エスパー捜査なんてね」どう見ても、足で捜査するタイプのチョウ刑事は落ちません。

決然と皮手袋を外したジャスミンは、ユリの花が置かれた床に触れ 「かすかな残留思念が……“お父さん、私の為に事件を解決して。でも復讐はいけない。復讐は正義じゃない。刑事は真実を突き止めるのが仕事だっていう信念を曲げないで”」と恐山な交霊会。 「やめてくれっ」叫ぶチョウ刑事ですが、エラからはあの音が。しかし
「娘がそう言ったって言うのか? ツメが甘いよお嬢ちゃん。うちの娘はワシを呼ぶ時、パパって言うんだよ」

ゾーンなカマ賭けに失敗したジャスミンですが、現職刑事の連続殺人はとめようと、チョウ刑事の前で手を広げます。 無言のにらみ合いの後、軽く肩に触れたチョウ刑事はビリビリ攻撃。不意を突かれて気絶したジャスミンを、そっと寝かせ「すまないな、お嬢ちゃん」と、ナイトスポット美香へ。
入れ替わりに駆けつけた仲間5人に起されたジャスミンは「チョウ刑事を止めなきゃ。13年前の事件に一人で決着をつけようとしている」と後を追うわけですが、行く先はユリの残留思念から突き止めたって所かな。

クラブ『ナイトスポット美香』では、昼間のガランとした店内で青い宇宙人2人が情報交換中。 「ヤムを殺ったのはアイツだ。間違いない。俺たち3人に復讐する気なんだ」ビビりまくるゴレンの、アイスラッガーみたいなトサカを掴み「うろたえるんじゃねぇ、とっくに手は打ってあらぁ」とふてぶてしいのは、 テンカオ星人ラジャ・ナムナン(声 田中亮一)……って、ナイトスポット美香はタイ料理が自慢なんじゃないかと、妄想したくなるネーミングです。 そこへくたびれた足音が「ウォース、久しぶりだなラジャ」8時だよ全員集合?

「笑わせるぜ。おめえ一人で俺たちを逮捕する気か?」余裕のラジャに、 逮捕する気は無い「オレは娘の復讐の為に戻ってきたんだ」と明言しちゃうチョウ刑事。ビビりのゴレンは殺されてはたまらないと、緑の銃を乱射です。 ソファーに身を隠し、的確な早撃ちでゴレンを射殺するチョウ刑事……まぁ、これはお互いに正当防衛かな。

「皮肉だな。13年前のお前たちの唯一の遺留品だ」リボルバー式の拳銃向ける老刑事に「降伏するぜ、オメエの勝ちだ。オレを逮捕してくれ」 とハングアップのラジャ。しかし「逮捕する気はないと言っただろう」と撃鉄起すのを見て「重要事件の容疑者を本当に撃つ気じゃねーだろうなぁ」と言葉重ねますが、引きがねに手をかけるチョウ刑事の耳には入りません。

しかし一応相手は丸腰。“娘の言葉”というウソに秘められたジャスミンの思いが心に蘇り、撃つのをためらうチョウ刑事。 銃口が下がり視線がそれた一瞬に、ラジャの胸から三本目の手が……指紋が一致しなかったのはトータルリコールのクアトーなオチだったとは。しかも銃を正確に撃てるって事は、これが利き腕?

「甘いぜ、刑事さん」銃を弾かれ数発撃たれて倒れるチョウ刑事。到着が一歩遅かったジャスミンたちが駆け寄ると同時に、「冥土の土産に教えてやるよ。そのリボルバーでおめえの娘に銃弾を撃ち込んだのは、確かにこのラジャ様さ」なぜか自慢げに自白です。刑事6人が応援に駆けつけてるのに気づいてないのか、 警察なんて怖くない力を手に入れての増長か……どう解釈すりゃいいのか悩む〜 3本目の手を見たのはチョウ刑事だけだし、今なら正当防衛も成立しそうな気が?

ともかく、港湾地帯へと逃げるラジャを5人が追い「しっかりしてください」ジャスミンはチョウ刑事の看護に残ります。こんな時こそディーワッパーの転送機能でデカベースのメディカルセンターへ……とかダメなのかなぁ。
「この歳になって、オレみたいなベテランが、お、お嬢ちゃんみたいな 若いのに……うっ、刑事と言うものを、教えられるとはな……」苦しい息とともにやっとそれだけ言って、ジャスミンの腕の中で目を閉じるチョウ刑事。 そこへ足早に来る黒コート「ボス……」「ジャスミン、あとはオレが」頷き駆け出すジャスミンですが、ボスはこの後、劇場版のヘリで搬送したんでしょうかねぇ(マーフィーが運んだと妄想するのもアリか)。

SPシューター(拳銃)構えて追って来る5人を、ラジャの銃撃による白煙が包みます。その中から飛び込み前転で登場したのは久しぶりに活躍のデカブレイク(姶良鉄幹・テツ)。 ブレスロットル竜巻拳を放ち、ラジャに風で反撃です。しかし、物影へと逃れたラジャはいずこかへ。 続いてチェンジするバンたち4人。さらにスワットモードとなって熱感知システムでラジャの居場所を鉄筋コンクリート越しに特定です。でも、あの程度の銃器しか持たない単独犯相手に、よくスワットモードの使用許可が出たもんだ。

「ターゲット確認」とコンクリート破壊して確保に向かった4人でしたが、戦闘スーツ・マッスルギア(金)を装着したラジャを見てビックリ。 ラジャが“警察なんて怖くない”になったのは、これのパワーに酔ってたからかな。何しろ、以前はディーリボルバー数発で行動不能に出来たのに、今回は装甲で弾いて平気の平左。 スワットモードの防御の要、ベストにパンチ喰らってピンクとレッドがふっ飛ばされてます。 「こいつ、しぶといぜ」「なんか、こないだよりパワーアップしてない?」

デカピンクの言葉が、遥かなタンクのキャットウォークに届いたか「そうだ、マッスルギアも バージョンアップしているのだ、簡単に破ることはできんぞ」と死の商人アブレラが聞こえもしないのに解説です。そして結果に満足したのか飛び去りますが、内海課長(パトレイバー)じゃないけれど、最後まで見てなくていいのかと、死の商人としてのアフターケアに少し疑問が。 っていうか、攻撃力と防御力は上げても、ヘッドギアと対熱感知システムっていう、プロトタイプの欠点がさっぱり解決されていないのが、なんともかんとも不親切。

「トドメだ」余裕で5人に迫るラジャの肩に、SPシューターが弾けます。予想外の攻撃にふり向いてみれば生身のジャスミン。 「お前だけは、絶対許さないっ」ポーズもきめ台詞もなく、ツカツカ歩きながらデカイエローへ静かにチェンジ。さらに単独装着スワットモード。 「成敗」って暴れん某将軍みたいなセリフ吐いてディーリボルバーを構えます。 「おいジャスミン、何するつもりだ」その様子に危機を感じるデカレッド。「まだデリート許可は出てませんよ」その横で年下エリート・デカブレイクも焦ります。 「うるさいっ。どいて!」邪魔そうに手で払うデカイエローに、こりゃキレてると慌てて避難の仲間たち。

ラジャもその剣幕に、何かを感じて逃げようとしますが、ディーリボルバーのメチャ撃ちで足止めくらいます。 実際当たっているのは3発で致命傷じゃないとはいえ、危ないというか復讐は正義じゃないって舌の根も乾かないうちに、何をするやらデカイエロー。 しかもスローモーションで「か・い・か・ん」って……セーラー服と機関銃な薬師丸ひろ子パロディをやりたかっただけかな(角川なのにいいの?)。

「13年間逃げ延びたんだ。こんなところで果てて溜まるかぁ」ラジャは怪重機ナイトチェイサー2(都市迷彩)に乗り込み、飛び立ちます。 空ならパトウィングだとスワンさんに通信しようとしたレッドの声を押しのけるように「スワンさん、パトウィングを」とコールするイエロー。 本日は主役街道まっしぐら。負けてたまるかとワンカットで萌えを演出のスワンさん「パトウィング、テイクオフ」にっこりレバー操作です。自慢の最新メカだから、出撃させるのが嬉しくってたまらないって表情。 確かに、高速で飛ぶパトウィング5機を遠隔操作で現着させる腕はすごいの一言です……それと、高速飛行している機体に重い装備抱えたまま一跳びで乗る5人もすごい、かな。

「宇宙の果てまでだって追いかけてやるっ」イエローの怒りの追跡宣言ですが、赤い機体にしか空対空武器はないのか、実際に撃墜したのはレッドです。 でも「特捜合体!」の掛け声はイエロー。先週より少しはしょったバンクでデカウィングロボにビルドアップ。そして降りるのはやっぱり駐車場。 2丁のパトマグナムをジュウクンドー風味に構え、なぜか格闘戦の後撃ちまくってますが、銃弾より銃把たたきつける方が強そうに見えるのはなんでだろう。

「宇宙に逃げたかったんなら、連れていってやるぜ」と一応決め技はレッドの声で開始。道路にそって滑空し、ナイトチェイサー2を抱えて大気圏外へ。 まさかジャッジメント無しでデリートかと悪い汗かきましたが、デカウイングキャノンに変形後、コクピットでイエローが宇宙最高裁判所へデリート許可申請やりました。 「テンカオ星人ラジャ・ナムナン。103件の連続強盗殺人罪に、殺人未遂事件を追加し、ジャッジメント」 結果はデリート許可。ラジャ・ナムナンはナイトチェイサー2ごと宇宙のチリになりました。窓外をみつめるイエローが締めゼリフ
「これにて一件コンプリート、この世に止まない雨はない」

そして……デカベースの廊下にたたずむジャスミンたちが、ボスに付き添われたチョウ刑事をお見送り。 コートを袖を通さず羽織った下には、包帯に包まれた右手と、手錠でつながれた左手。 「世話になったな お嬢ちゃん」無事な手を差し出すチョウ刑事の手を両手で包んだジャスミンは 「罪を償ったら、また地球に来てください。みんな、名刑事のお話を伺いたがっています」と皮手袋の手より温かい言葉で別れを惜しみます。 「ありがとうよ。しかし、もうこの歳だ。刑期を勤め終える日まで命がもつかどうか……」そういわれて言葉を失う6人の坊主とお嬢ちゃんたち。 「まぁ、いいさ。誰か待ってる家族がいるわけじゃないし」寂しい笑いを含んだ言葉に、 思わず「待ってるわ、パパ」と娘を再び演じるジャスミン。

「リルル……」ふり向いたチョウ刑事に頷くジャスミン。涙を持たないテラン星人の霧笛のようなエラの音が鳴る中で、 「行きましょうか、チョウ刑事」かつての新米が声をかけ、静かに頭を下げたチョウ刑事の背中が遠ざかるのを見送る一同。 切なく響く エラの音で今週は引き。いろいろ急ぎすぎた今週ですが、やっぱりジワっときちゃいます。

いつ果てることなく響く泣き声に、ジャスミンはベテラン刑事の心に思いを馳せた。 悲しみを乗り越えて人々の気持ちを救えジャスミン。頑張れ、特捜戦隊デカレンジャーbyナレーター

EDミニコーナは ディーリボルバー説明編
デカルームでディーリボルバー構える5人の中央で得意げに説明するのはテツ「スペシャルウェポン・ディーリボルバー。すごい威力の銃だぞ。ここ一番のときにSPライセンスをセット。エネルギーがリボルバーの回転で増幅するよ」 「なんでテツが紹介してるのっ」怒ってディーリボルバーを引っぱるウメコ……お風呂グッズにワンピースやバッグに続き、またまた無断借用されちゃったのは、どこかに隙があるんですかねぇ。 「ナンセンス。いいじゃないですか」と高々と掲げたディーリボルバーにピョコンピョコン飛びついて奪い返そうとするウメコちゃんが可〜愛い…… っていうか、シリアス系の今週なのにEDがガーリントラボーデカレンジャーでいいの? 「いいじゃないですか」ってWミーイング?

次回予告 エピソード.36『マザー・ユニバース』
宇宙警察随一の科学者・白鳥スワンの授賞式。その留守に蠢くアブレラの影。その横には怪しい科学者の影?  スワンさん大好きのテツ大活躍かと思ったら……スワンさんがチェンジ、マジで?! デカスワンになっちゃうの? 四十路なのに?  題名も、久かたぶりに歌手として復活の石野真子の挿入歌……EDも専用になっちゃったりして。

ところで今週のセンちゃん(江成仙一・デカグリーン)は、5人と声を揃えてのセリフ以外は頷くだけ……ロボ戦で仲間はずれなテツと、50歩100歩な扱いでした。7人はやっぱり多すぎるのかなあ。なのに、来週はもう一人増えちゃうデカレンジャー……だ、大丈夫?

今週のスーパーヒーロータイムの締めは、デカイエローことジャスミン担当。チェンジに殺陣に決めゼリフ。
「成敗。私たちの活躍どうだった、次回も絶対見てミソ」
ボディライン(変身前)と、ユニークさをアピールです。でも来週はスワンさんが……。再来週担当(多分)のウメコちゃん、こうなったら輝き始めたアイドルだけが放つ、新鮮なオーラで対抗だぁ!

それにしても、デカレンジャーもそうだけど……次回予告で往年のアイドルやヒーローを出すのは、どの世代に向けてのアピールなんですか、東映さん。


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