特捜戦隊デカレンジャー エピソード.16『ジャイアント・デストロイアー』



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5月30日
5月最後の日曜日は蒸しててスッキりしませんが……気を取り直してしゃきっといってみようか日曜恒例特撮感想日記〜

特捜戦隊デカレンジャー エピソード.16『ジャイアント・デストロイアー』
今週は前回のあらすじから始まりです。 周囲はガレキでいっぱいの地下で、やけに平らな所に立ち、愛しそうに白いパックマンみたいな球体を見上げるのはティタン星人メテウス(声 小谷津央典)。 「ギーガス、そこまで巨大に育っていたのか。待ってろよ、おまえの頭脳をすぐに連れてきてやる。そして俺の思うように動く超兵器になるのだ!」 そのマシンモンスター・ギーガスはカニが共食いするみたいに怪重機の残骸を口に運んで、延々とモゴモゴ……カービィみたいに吸い込めばすぐ能力upとはいかなさそう。

夏パジャマが印象的だったOP後のCM明け、デカルームでは怪重機を地中に引き込んだハサミつき触手の正体を考え中。 「メテウスの言っていたギーガスってのはアレか」めずらしく静かな切り出しのバン(赤座伴番・デカレッド)……そうしているとさんま御殿の二枚目ぶりが目の錯覚じゃないと解ります。 「地下のネットワークを食べた犯人ね」今回はウメコ(胡堂小梅・デカピンク)もちょっぴりシリアス系。 「ギーガスは既にかなり成長している」普段から冷静なジャスミン(礼紋茉莉花・デカイエロー)が的確に分析し、 「もし、フローラがメテウスの手に渡ると大変な事になる」その恩人にあたるボス(アヌビス星人ドギー・クルーガー)が制御ユニットに話題を振ります。

「でも、彼女はもう危険な兵器じゃありません」前回から多分メインのセンちゃん(江成仙一・デカグリーン)がアンドロイド少女フローラを弁護すると、A型で長男的マイナス思考ホージー(戸増宝児・デカブルー)がチクリと一刺し 「だが、もし兵器用のプログラムがインストールしなおされたら?」その言葉に、ぐるんぐるん回ってたカメラがぴたっとセンのアップに切り替わる演出が素敵です。

「躊躇なく破壊する」ボスの言葉に顔色を変えたセンですが「しかし、そうならない様にするのが、我々の任務だ」続く言葉に信頼を新たにして、 ギーガスとメテウスの行方を追えとの命令に他の4人と共に敬礼『ロジャー』とデカルームを後にしますが、向かったのはメディカルスペース。

マーガレットが飾られた病室で、アンドロイドは電気羊ではなく、ギーガスの呼び声とその中に囚われた最悪の未来図を夢に見ていました(PROJECT G4のオマージュ入ってる?)。 「フローラ?!」センの声に悪夢から呼び起こされて腕にしがみつくフローラ。「怖い、私って悪い機械なんでしょ?」怯えるフローラに、そんな事無い、破壊兵器の頭脳として作られても、もう正しい心が生まれていると力づけるセン。 「ここにいていいの?」少し安心したフローラは「何度も命がけで私を助けてくれた、センのことが心配」人の事を案じられるほどに心が大進化。

みんなの幸せを守るために、時には誰かが危険を犯さなければならない。その言葉に、センじゃなきゃいけないのかと聞くフローラ。 「心配要らないよ、そのためにデカレンジャーはいつも訓練してるんだ」ライダーキックはな、仮面ライダーだからできる……ぢゃなくて、こういう一言が大事なんですよね、親御さん方。

フローラを寝かしつけたセンは、バンたちとデカビーグルに乗って捜索に出かけ、見送ったボスと羽耳メカニック・スワンさん(チーニョ星人白鳥スワン)はしっぽりと大人の会話……もとい責任持つ身の重い会話です。 「嵐の前の静けさだな」ギーガスが暴れだしたら大変な事になると焦るボスに、ギーガスは一つの都市の大きさに成長するとマニアック知識を披露しつつマニュピレーター操作に余念が無いスワンさん。 「奥の手を出す時が来たようだ」ボスの決意に「言うと思った」溜息まじりのスワンさんはデカベースクローラーの“その先”は、うまく行くかどうか分からないと渋い顔。

うまく行かなければ打つ手は無い、そうなった時、地球の運命を握ってるのは実はあのアンドロイドの子かも知れないわね……扉越しに(防音薄っ)聞き耳立ててたフローラは夢のことでもスワンさんに相談しに来てたんでしょうか。 「キミ、ここで何をしているんだ?」声をかけてきたデカベース警備部員A(辺見務)を目からビームで怯ませて、決意のフローラはデカベースを出て行っちゃいました。

“フローラがデカベースから姿を消した”ボスの通信でマシンブルを急停車させたセンは壁に駆け寄りシンキングポーズ(逆立ち)。 これによってセンの頭脳は真実を導き出すのだbyナレーター……で、その真実は病室でのやりとり。 ロボット警察犬マーフィーの出動をウメコに依頼し、ニオイだか駆動音だかでフローラ追跡に駆け出します。

「メテウス、私を本当の場所に連れてってください」密会の森をどう突き止めたかはわかんないれけど、会いに来たフローラの真意も知らず「目覚めたんだな、メリア」これでギーガスは完全兵器だと喜ぶメテウス。 しかし間髪入れずマーフィーに先導された5人が到着「待つんだ、フローラ! 行っちゃいけない」

遅かったな、メリアは自分の役目に気づいたんだと肩に手を置くメテウスに応えるように「私はギーガスの頭脳、やらなければならないことがあるの」無表情に言うフローラ。 せっかく心が芽生えてたのにと怒るバン、やりたくないけど仕方ないと銃口向けるホージー、 破壊しちゃうなんて可哀想と叫ぶウメコ、でもこのままじゃ大変な事になると一歩踏み出すジャスミン。そしてセンはフローラの真意を言い当てちゃいます。

「フローラ、キミは自らギーガスに取り込まれて破壊を止めるつもりなんだろ、自分を犠牲にするなんて、そんな事しなくていいんだ」 私がみんなを助ける方法はこれしかないと述べるフローラに 「キミみたいに小さな存在が犠牲になるなんて、そんな悲しい事しちゃいけない。そんな事させないために、俺たちデカレンジャーはいるんだ」 一緒に行こうと手を差し伸べます。そして「てめぇ、うるせぇ!」メテウスの凶弾が歩み寄るセンに?!

爆炎が晴れると、相変わらず手を差し伸べ静かに歩み寄るデカグリーンの姿……さすが宇宙金属デカメタル製スーツ、無傷です。 さらに撃ちまくるメテウスの弾丸に怯まず目の前に立つと、伸ばしてた手を握り締め「フローラは俺が守る!」腹にパンチ一発、殴り飛ばしちゃいました(でも衝突した樹は折れないんだよなぁ)。 フローラに安全なところに隠れているよう促し、残る4人のチェンジシーン後、Aパートでいきなりジャッジメント。

「ティタン星人メテウス、34の惑星で、発明した兵器を使い破壊活動を繰り返した上、大量殺人を犯した罪でジャッジメント!」 デカグリーンのジャッジメント要請で宇宙最高裁判所がだした判決はデリート許可。グリーンが投げたキーボーンでマーフィーがディーバズーカに変形。ゴッチューになるかと思ったら…… 「俺は破壊王メテウス様だ、てめーらの手にかかるくらいなら、玉砕するぜ」スイッチが2つあるコントローラー光らせてカウントダウン開始 「辞世の句。裁かれて刑場の露となるよりも みずから割れて裂けて散るかも」詠み終わった瞬間、絶叫と共に大爆発 「自分で自分に刑を課すとは」「さすが破壊王と言うか」ブルーとレッドが感嘆している間にグリーンはちゃっかりフローラのもとへ。

「もうムチャするんじゃないぞ、フローラ」「ごめんなさい」ホノボノ会話をさえぎったのは、モンスターマシンの咆哮と雷鳴、にわかに掻き曇る暗い空。巨大な地割れが呼び込んだ大規模な地震雲……かなぁ。 地上に出現したギーガスは頭脳が無く暴走状態、火器とハサミつき触手6本をくねらせて、ビル群を砲撃し街を炎に包みます。 「でかすぎだぜ」スケール差ありすぎの敵に素直な声を上げるレッドに続くイエローの「これじゃ、ダイダラボッチに針の剣」ってのはお椀の船に箸のカイの昔話から?

森から埼玉スーパーアリーナに瞬間移動のデカレンジャーたちは、必ず俺たちが倒すからとフローラを逃がしてデカマシン発進要請。乗り込む際、音声が一部違ってたりするのはご愛嬌。 発進時、近景の道路に走ってるのが警察車両ばかりなのがリアルといえばリアルです。「いくぜ、ギーガス」話しても脅しても無意味な相手と威嚇撃無しで銃撃し、横とびバンク連射ですが、6本の触手を交差させて本体をかばうギーガスはノーダメージ「必殺の連射が効かないなんて」間違いのないハズのグリーンのお言葉ですが……横っ飛び射撃が決定打になった事、ありましたっけ?

デカマシンロボの戦いをアリーナから見ていたフローラに、迫る足音と哄笑は爆散したはずのメテウス。 手元のコントローラーのスイッチ押して3次元映像で幻の自分を出し、あの時爆発したのはホログラムだと高笑い「ヤツら、まんまと騙されやがった」 メテウスの魔の手から逃げようとフローラは階段を駆け下ります。

CMで早々にデカベースロボを再披露しているのが謎ですが、Bパートは「一刀両断フライングクラッシュ」と剣技で頑張るデカレンジャーロボ。しかしハサミとの打ち合い勝負は、たったの一合でジャッジメントソードを落すていたらくです。 「剣も効かないのか」「アジャパ〜」ってジャスミンの本日の死語は伴淳三郎か赤塚不二夫か……どっちだろう。

地下駐車場の通路らしきところへ追い詰められたフローラは、ギーガスに乗り込んで完全な兵器になれとメテウスに首を掴まれます。「いくら人間らしい仕草をしたって、所詮機械は人間にはなれねーんだよ」戦いのプログラムをインストールされちゃいそうな大ピンチ。

と、その背後に青い影?! ボスがフローラからメテウスをひっぺがし膝蹴り叩き込んで投げ飛ばしちゃいました。どこから現れたのやらマーフィー以上に神出鬼没な青犬宇宙人です。 メテウスの銃をSPシューターの早撃ちで牽制し「誰にも指一本ふれさせないと、センと約束したからな」うわーカッコえ〜

「いくぞ、エマージェンシー・デカマスター」エレキギターもむせび泣くチェンジシーンと名乗りポーズ。抜けば光散るディーソードベガ。 メテウスが撃ちまくる弾を全て空中で叩き落とす、刃の残像がまた美しい。切っ先をぴたりを向けられたメテウスが「待ってくれ、俺も破壊王、辞世の句を……」と例の装置を取り出せば、 口笛を一吹き(犬……だよなぁ?)キルサインめいた手つきで示した床には、叩き落した弾丸で形作られた×(デリート)マーク。 「俺にごまかしは通じない。今度こそ本当にデリートだ……ベガスラァッシュ!」炎をまとって胴薙ぎ一閃。
メテウスの最期を見届け「大丈夫か、フローラ」声をかけるデカマスター「でも、センが……」案じるフローラの肩に優しく手を置き 「心配するな、我々にはまた奥の手がある」今回は犬が美味しいところもっていきまくり……かも。

そのセンことデカグリーンたちが乗り込んでいるデカレンジャーロボは、ギガースの触手に四肢をつかまれ、一瞬、食われるか八つ裂きか断頭かと日曜の朝らしくない想像させるシチュエーションで、無難に(?)電気ビリビリ攻撃受けてます。 「このまま俺達やられちゃうのかよ」「一体どうすれば」救いの手は操縦士や火器管制官もするスワンさんから差し伸べられました。それにしても八面六臂の大活躍メカニック。巨大戦闘兵器制御ユニットだったフローラが、ファティマみたいに頑張って性能数倍増しなんて展開予想してたけど、若い者にゃまだまだ任せてくれなさそう。

「特捜起動デカベースクローラー」地球署の建物を変形させベースビームで触手を撃って、スワンさんはデカレンジャーロボを救い出しました。空中を泳ぐように落下したデカレンジャーロボのコクピットで5人が耳にしたのは、デカマスターの気負いの無い言葉 「みんな、さっさとギーガスを倒すぞ」 「簡単に言いますね、ボス」呆れたようなブルーと違ってレッドは素直です「まさか一発逆転?! 秘密兵器が?!」

「SPD職員の皆様、ただ今よりデカベスーはデカベースクローラーよりさらに最終形態へと変形いたします。 まだ一般区域に残っている職員の方は、至急セーフティゾーンへ移動してください」スワンさんの館内放送をBGMに大勢の整備部や警備部の制服来た人たちが廊下や階段を走り、壁際のスリットにずらっと並びます。 その様子を映していたモニターに“REFUGE O.K.”(リフージュ…避難?)の文字が出るやいなや「超巨大起動デカベースロボ!」レバーを引くデカマスター。

「何が起こるんだ?」立ち上がったデカレンジャーロボが見上げる前で、色々開いたりジョイントしたり、防壁が職員守ったり防火扉が閉じたりデカルームのボスの席がグリっと回転してコクピットに早変わりしたりと色々あって、デカベースロボが街にそびえ立ちました。 「みんな、デカレンジャーロボからデカベースロボに移動するんだ」プロレスラーを見上げる子供みたいに「でっけぇ」なんてやってるレッドが「早くするんだ」なんて急かされて背中を向けると右マニュピレーターがドッキング。 ライセンス外して操縦席を飛び出した5人は指の中を駆け上がって移動です(これがドッキングウェイ?)。

すっかり変わったデカルームに驚きながら通路を走ってコクピットに駆け込んだ5人「すっげえ」とそれぞれの持ち場に着きライランスをセットしてますが、物理的に融合していていわばイメージシーンだったアバレンジャーはともかく、元建物のデカベースロボでも立ったまんまの操縦席って……安全性からいってどうなんだろう?

『デカベースロボ・オン』SPライセンスのスイッチと5人の声で光まぶしく起動するコクピットシステム。 「行くぞ」『ロジャー』「敵は正面、巨大マシンモンスター・ギーガス」デカマスターの声にロックオン状態のモニター、そして歩き出すデカベースロボですが、その足元から舞い上がるアスファルトの破片。 ああ、道路とその下のインフラが〜(もしかして土建屋さんは大喜び?)

『ニーブレスビーム』ブルーとグリーンの操作でベースビームだったものがまた名前を変えて発射です。出世魚ならぬ出世ビームでしょうか。 下がりかけたギガースが吼えて反撃しようてすれば、すかさずイエローとピンクが『フィンガーミサイル』各指から8発、合計80発のミサイル発射です。メカゴジラより迫力があるような……今度ファイナルと銘打って怪獣映画作ってる東宝へのアテつけ?

トドメはパワーマックスでブレストファイアーじゃなくて『ボルカニックバスター』。波動砲みたいに空中から光の粒を集め、金色にまばゆく輝く胸部ユニットからぶっとい熱線を発射しギガースは大爆発『ゴッチュー』 最後のシメでやっと本日の主役(多分)デカグリーンにお鉢が回ってきました「これにて一件コンプリート」このセリフまでデカマスターに取られなくてよかった。

フローラは地球署の強い働きかけで人間と同じ心を持っていると認められ、宇宙警察本部で働くハッピーエンド展開に……そして旅立ちのごあいさつは元の形に戻ったデカベースの、夜景が良く見える廊下にて。 「フローラ、良かったな」「セン、ありがとう……皆さんのお陰です」表情が明らかに豊かになったとわかる良い笑顔のフローラに 「いろいろ済まなかった」と頭を下げるホージー。本部も人間より人間らしい心を持ってるって認めてくれたと晴れ晴れバンと、たまには連絡頂戴、体には気をつけてと無難な女性陣……今週この3人は目立たないままか……。

「どうしたんだい?」切ない眼差しに気づき声をかけるセンに、別れるのはとても悲しい「でも、アンドロイドは涙を流せないから」うつむくフローラ。 「バカだなぁ、永遠の別れじゃないんだ。こういうときは笑っていいんだよ」「セン……」「1+1は?」「ニッ」前編エピソードを思い出させる笑顔で別れ、ボスに連れられてゆくフローラを見送るセンの良い顔で今週は引き。

センの想いが通じ、アンドロイドの少女は人間と一緒に生きていく事になった。デカレンジャーは みんなが優しい心で生きていけるように日々頑張っている。これからも頼むぞデカレンジャー、戦え特捜戦隊デカレンジャーbyナレーター

エンディングミニコーナー 今週はデカベースロボ変形時の大騒動編
「びっくりだよな、この建物が変形するなんて!」「特捜起動デカベースクローラー」「超巨大起動デカベースロボ」建物前で解説しているバンとホージーは平気でも、 中のジャスミンはナナメ廊下で書類を撒き散らし、センちゃんは逆立ちでもしていたのかゴロゴロゴロ……そしてウメコは「酔う〜」って泡が傾きドキドキすれすれのお風呂!? 生活スペースは安全区域じゃないのねん。

次回予告 エピソード.17『ツインカムエンジェル』
ウメコとジャスミンが大胆スリットのチャイナドレス!? 横浜中華街とのタイアップ企画なのか何なんかはわかりませんが、ノリはほとんどダーティ・ペア。 ゲッツの方も特別出演の女戦士大サービス編となりそうです。あ、でもコマ送り準備しておられる方々、チャイナチラシーンは黒スパッツしか映ってないよ〜(予告で確認しますた!)


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