そして侵略の園エヴォリアンでは描く手順をすっ飛ばしてトリノイド第8号キンモクセイカミカクシ(声 眞水徳一)が誕生です。キンモクセイやイカはともかく『神隠し』を創造の使徒ミケラがどう描くか見たかったなぁ。(湯婆々だったりして) 語尾に「ゲソ」がつき「ゲェソゲッソゲッソ」なんて笑う花咲きイカの黄色い花のような手に「わあ、あなたいい香りね……がんばってね」と黎明の使徒リジェちゃんがキスして事件の始まりです。
夜のビルに張り付く影……クモだっ、泥棒だっ、いいやロッククライミングのインストラクターだぁ〜
「気をつけてくださいね」と警備員さんが不安げに見上げる中、伯亜凌駕(アバレッド)はカベのぼりしてました。
そのビルの屋上では靴を脱いでそろえた上に遺書を置いてるメガネのサラリーマン約一名(鈴木さん=スマイリーキクチ)
「オレなんか生きていたってしょうがないんだ……」
その目の前に凌駕が上がってきて、
「おどかさないで下さい。落ちたらどうすんですぅ〜」
と矛盾した事を言うあたり何となく覚悟は足り無い感じです。
「すみません、上に人がいるとは思わなくて」
「何を言ってるんですか、下から来る方が変ですぅ」
などと危険地帯で漫才している二人はトイレの香り……もといキンモクセイのにおいに気づきます。
なんと同じビルの水タンクのところで金粉(で表現された香り)を振り撒くトリノイドの姿がっ(この夜のこのビルは運命の結び目ですな)
さっそく爆竜チェンジを伯亜は試みますが、一瞬早く回りの景色が歪んで杉林の中に二人とも放り出されてしまいました。
そこはふしぎな森。チェンジできないし通信も出来ない上に、方位磁石も役に立ちません。それに夜だったのに昼になってるし、
真冬の花スイセンが満開だしオーストラリアのワライカワセミの声が響くしで、植物相も動物相もメチャクチャ。
「わっくわくしちゃいますね」
コチョウランが普通に咲いていたり作り物っぽいツルが杉の木にまとわりついている方が私には支離滅裂でムチャクチャに思えますが……
変な森にはしゃぐワケの分かんない人と異世界に飛ばされて、さらに絶望度を増した鈴木さんは滝つぼに身を投げますが、滝の上から飛び込んではいないので無事凌駕に助けられました。
さらに見かけたツルで首をつろうと試みますが、結び目が弱くて失敗。薪を集めていた凌駕が悲鳴を聞きつけて飛んできて、今度は優しく結び目作りのレクチャーです。
言うとおりにツルをしっかり結んだ鈴木さんですが、二つの輪に通されたのは首ではなく長い木の枝。立派な物干し竿の完成〜
直接自殺を思いとどまらせるのではなく、他へ視線を逸らしつつマイペースに巻き込む凌駕、さすがはインタープリターの資格保持者です。
木をこすり合わせ焚き火を囲み、お互い自己紹介。自然についてレクチャーしたりガイドしたりするのがインタープリターだと凌駕が説明すると、
ボクには何の取り柄も無い、かみさんにも愛想つかされたし……と鈴木さんは暗い暗い。
「鈴木さん、ダイノガッツって知ってます? 人類がこの世に誕生した時から人間皆が生まれながらに持ってるはずの力なんですって。だからがんばりましょう。ねっ」
「なんじゃそりゃ、全然理屈になってない〜」
鈴木さんが地面に突っ伏した時、木陰に子供の姿を見かけました。
僕達以外にもこの世界に飛ばされた人がいたんだ。二人は焚き火を消し、乾いた服を手に子供を追って駆け出しました。
凌駕と鈴木さんが謎の森で数時間を過ごしていた間、キンモクセイカミスクシは香りを振り撒き、他のサラリーマンや親子連れや出前中のソバ屋に井戸端会議中の主婦などたくさんの人々を異界へいざなっていました。(千と千尋なのかそれとも……) 凌駕の消失をトリノイドのせいと気づいた樹らんる(アバレイエロー)と三条幸人(アバレブルー)はキンモクセイカミスクシに戦いを挑みますが、隠れマントで逃げられてばかりです。
そうこうするうちに、なんとこっちの世界では数日が経っていました。
舞ちゃんは帰らない保護者を案じて元気が無いし、バキケロナグルスはでっかく成長したものの眠りっぱなしで、アスカも爆睡二週間目です。
さすがに自前のヒゲでは間に合わず“描きぶしょうヒゲ”で時の経過を表現。
それはともかく、先週イグレックを倒したアスカの技はダイノガッツの消耗が激しくいつ目覚めるか見当もつかないそうな。
で、一週間追い続けて、ついにアバレブルーが注意を引いたスキに、空からイエローが突っ込んで隠れマントを剥ぎ取る事に成功しました。 やっとバトルになりますが、逃げてばかりで弱いのかと思ったら意外に強いキンモクセイカミスクシ。ちょっとピンチです。
「と言うわけで、皆さん一人一人にもダイノガッツがあるわけなんです。一人一人は微量でも皆のを集めれば、きっと何かが起こるはずです。だから皆で力を合わせて……」
異世界では数十人の人々と合流した伯亜凌駕がまたまた謎の演説会です。電波な感じに総ブーイング。早く帰らないとソバが伸びちまうとソバ屋さんもお怒りです。
「伸びたっていいじゃないですか、何みんな勝っ手な事言ってるんですかっ」一人反論し凌駕の味方になったのは鈴木さん。
語尾が時々頼りないながらも、ダイノガッツを集める為に皆で巨大な岩を動かそうという凌駕の横で率先して岩を押し始めます。子供、その母親、ついには全員が次第に岩押しに加わりました。
「ありがとうございます、がんばりましょう。せーのヨイショッ!!」
人びとの声(ダイノガッツ)は爆竜たちとアバレイエローとアバレブルー、そして眠り続けるバキケロナグルスとアスカの心にも届きました。 そしてついに大岩が動きます。同時にキンモクセイカミスクシの手から火花が……「何、そんなバカな。破れるはずの無い異世界で何が起こったんだ〜」 苦しむ様子に弱点を察しアバレイザーでキンモクセイの手を狙い撃ち。ポロッと花が落ちると同時に異世界では大岩が転がり景色が歪んで、凌駕と数十人の神隠しにあってた人々はもとの世界に戻れました。
三人揃ったアバレンジャーは名乗りを上げ、助けた人々の声援を受けて、ダイノボンバーを構え、ダイノダイナマイトでキンモクセイカミスクシを見事撃破ですが、 直後に謎の実が空に浮き上がり雲を呼び雨を降らせて巨大化再生です。
「一人一人は小さいけれど、一つになれば無敵ブラ」
ブラキオの今日のお言葉と共に爆竜ティラノとプテラ、トリケラが飛び出し融合そして爆竜合体してアバレンオーとなりました。
けれど、イカの足に叩かれ巻かれて大ピンチ。
「アスカさん、アスカさん。起きてバキ」
この危機に叫ぶバキちゃんの声にガバッと目覚めたアスカのダイノコマンダーがすみれ色に変わります。現場へ駆けつけ「今すごい応援を出します」とアスカがカギを差し込めば、
バキちゃんがロードワーク中のボクサーのように走ってきてキンモクセイカミスクシをパンチでドカバキドカ。
さらに『爆竜コンバイン』と叫ぶと「トリケラの兄ぃ、後はアッシに任せてバキ」「そうケラ」と右手に合体アバレンオーナグルスになり、
「爆竜必殺バキバキパンチ」という背景がリングのロープと言う技がフィニッシュでした。
うずくまるアスカの体調不良は、幸人の診断では「寝すぎ」だそうです。
歓声を上げる人びとにもみくちゃにされ、足元から抜け出した凌駕は鈴木さんがいない事に気づきます。見上げれば例のビルの柵を乗り越える鈴木さんの姿が!?
「鈴木さんは何をする気テラ 凌駕は間に合うテラか?」
「ヘンなのはあなたの方です。いやほめ言葉ですよ。悩んでいるのが馬鹿らしくなる」
予想通り、鈴木さんは靴と遺書を回収していただけでした。そりゃ靴無しで森や岩場を移動するのはキツかったろうなぁ〜 役者さん自身としても。
気になるのはロッククライミングのインストラクターをすっぽかした凌駕の収入です。恐竜やはオーナー不在だし、花鶏より儲かってなさそうですしね。
第10話『アバレリーガー金縛り』
次回はダイリーグのホームランバッター、変な髪形(水色のウィッグ)のバッキーバンズが幸人と絡むようです。キスされてましたが、治療師と患者の関係……ですよね?
「マネーパワーってこわいケラ」「いろんな意味でな」
なんだか次回はおバカそうです。